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在宅介護のメリット・デメリット|費用〜在宅介護の限界まで解説!

在宅介護のメリット・デメリット|費用〜在宅介護の限界まで解説!

「在宅介護のメリットやデメリットってなんだろう」「このまま在宅介護を継続したほうがいいのかな……」とお悩みの方も多いでしょう。

在宅介護にはメリットとデメリットが、それぞれ3つあります。

在宅介護のメリットよりもデメリットが上回るようになってきたら、施設介護に切り替えるタイミングといえるでしょう。

今回は『在宅介護のメリット・デメリット』『在宅介護と施設介護の費用』『在宅介護の限界』について解説していきます。

この記事を読めば、在宅介護のメリットとデメリットがわかり、老人ホームへの入居が必要なのか判断できるようになります。

目次

在宅介護のメリット・デメリット

在宅介護には3つのメリットとデメリットがあります。

在宅介護の継続を判断するために、どちらも把握しておきましょう。

まずは、メリットからご紹介していきます。

在宅介護|3つのメリット

在宅介護のメリットは、次の3つです。

  • 住み慣れた自宅での生活を続けられる
  • 必要な介護サービスを選べる
  • 介護費用が節約できる

ひとつずつ解説していきます。

住み慣れた自宅での生活を続けられる

在宅介護を継続するメリットは、自宅での生活を続けられる点です。

ほとんどの方が、自宅を安らぎの場所だと感じており、馴染みのある自宅で暮らしたいと思っています。

今まで家族と同居していた方なら、いつまでも親子一緒に生活できることが望みでしょう。

住み慣れた自宅で暮らし続けられるのは、在宅介護の最大のメリットです。

必要な介護サービスを選べる

必要とする介護があまり多くない方は、在宅介護を継続するメリットを感じられるでしょう。

なぜなら、必要な分だけ外部サービスに頼るという選択ができるからです。

家族が働きに出ている日中はデイサービスを利用したり、できない部分を訪問介護でサポートしたりと、さまざまな方法があります。

在宅介護では、サービスの組み合わせ次第で自由度の高い介護を受けられます。

介護費用が節約できる

在宅介護を継続すると、介護費用が節約できます。

必要最低限の介護サービスを選択すれば、施設介護ほど高額な費用はかかりません。

介護のほとんどを家族が負担する分、介護にかかる費用が節約できます。

在宅介護|3つのデメリット

在宅介護のデメリットは次の3つが挙げられます。

  • 家族の負担が大きくなる
  • 不測の事態に対応できない
  • 24時間365日の介護が続く

ひとつずつ解説していきます。

家族の負担が大きくなる

必要とする介護が多い場合では、在宅介護だと家族の負担が大きくなる可能性が高いです。

特に在宅介護では、時間的・精神的な負担が大きくなります。

介護により拘束される時間が長くなり、自分の時間が取れないという精神的なストレスが増加していくからです。

また、介護のために仕事ができなくなると、経済的な負担にもなりかねません。

不測の事態に対応できない

在宅介護では、緊急時の対応が難しいというデメリットがあります。

もしものときに適切な応急処置をするためには、専門的な知識や訓練が必要です。

高齢者は加齢により体力が低下し、病気や怪我のリスクが高まります。

たとえ持病がなくても、いつ体調が急変するかわかりません。

要介護状態なら、なおさらリスクが高くなるでしょう。

在宅介護では、対応が難しいケースに遭遇する可能性がないとは言い切れません。

24時間365日の介護が続く

在宅介護は24時間365日の対応が必要なため、休みがありません。

夜間に徘徊があったり、トイレ介助が必要だったりすると、介護する家族の睡眠にも影響します。

また、必要な介護が増えていくにつれ、いつ終わるかもわからない介護生活を続けることに不安を抱くようになります。

介護度が高い場合は、日常的に身体的・精神的な負担を感じてしまうケースが少なくありません。

在宅介護にかかる費用は?施設介護と比較

在宅介護の費用

メリットの項でも少し触れましたが、在宅介護は費用を節約できます。

では、在宅介護と施設介護は、それぞれどれほどの費用がかかるのでしょうか?

ここからは、在宅介護と施設介護の費用について簡単に解説していきます。

在宅介護の費用

在宅介護の場合、月額費用は3〜7万円程度かかることが多いようです。

費用の内訳は、訪問介護やデイサービスといった介護サービス利用料、おむつ代などの消耗品代などがあります。

また、定期的に通院している方は医療費もかかります。

介護度が高くなるほど、費用もかかる点には注意しておきましょう。

参考:公益財団法人 家計経済研究所『在宅介護のお金と負担

施設介護の費用

施設利用の月額費用は、公的施設で5〜15万円程度、民間施設で15〜30万円程度になることが多いです。

ただし、介護度や老人ホームにより大きく異なるため注意が必要です。

ほかにも、施設によっては入居一時金が必要な場合もあります。

公的施設は比較的費用をおさえて利用でき、場合によっては在宅介護と変わらないくらいの費用になる可能性もあります。

また、民間施設も種類が豊富なため、予算に合わせた検討も可能です。

在宅介護の限界はいつ?施設介護を検討すべきタイミング

在宅介護をやめて施設介護を検討するタイミングには、次の2つが考えられます。

  • 介護する家族が心身的な疲労を感じたとき
  • 独居に限界を感じたとき

もし、これらのような状況になったら、早めに施設介護を検討しましょう。

では、ひとつずつ解説していきます。

介護する家族が心身的な疲労を感じたとき

休みのない介護により、耐え難い疲れを感じたら、在宅介護の限界が近づいています。

疲労の原因は、主に夜間の介護が考えられます。

夜間は排せつの失敗が多くなるため、深夜の介護が長時間になることも少なくありません。

介護する家族にも仕事があり、睡眠時間が削られると健康だけでなく、経済的にも悪影響を及ぼします。

要介護3以上では、一日の半分〜終日が介護に割かれるというデータもあります。

身体的・精神的な疲労を感じたら、無理をせず早めに施設介護を検討しましょう。

参考:厚生労働省『Ⅳ 介護の状況

独居に限界を感じたとき

家族と同居せず一人暮らしで訪問介護などを利用している方も多いでしょう。

もし、一人暮らしに不安を感じる出来事があったら、在宅での介護は限界です。

例えば認知症が発症した場合、火の不始末があったり、買い物や家事ができなくなったりします。

ほかにも脳疾患により麻痺状態になると、一人での生活は難しいでしょう。

生命の危機にもかかわるため、独居が困難になったら、すぐにでも施設介護を検討すべきです。

まとめ

では、今回の内容をまとめます。

在宅介護にはメリットが3つあります。

  • 住み慣れた自宅での生活を続けられる
  • 必要な介護サービスを選べる
  • 介護費用が節約できる

在宅介護のデメリットは次の3つです。

  • 家族の負担が大きくなる
  • 不測の事態に対応できない
  • 24時間365日の介護が続く

施設介護に比べると在宅介護は費用がかかりませんが、無理は禁物です。

「私が頑張れば」と感じた時点では、すでに限界を超えています。

在宅介護の限界を超えると、共倒れになってしまう可能性も考えられます。

在宅介護を続けるメリットよりもデメリットが上回っていると感じたら、すぐに老人ホームの入居を検討しましょう。

希望する老人ホームによっては、すぐに入れない可能性もあるので、早めの行動が大切です。

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この記事の監修者

いいケアネット事務局

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