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介護が辛い時どうする?【PART1】~介護が辛い原因とは~

今回は「介護が辛い時どうする?」というテーマについてご説明します。

「介護」は突然始まるケースが多く、家族の介護者が何の準備も覚悟も無い状況のまま、これまでの生活からの変化を強いられます。

家族が介護状態になってしまったショックを感じながら、慣れない介護で何から手を付けて良いのかわからなくなりパニックになったり、仕事や家事など、これまでの日常生活に支障が出たり、介護には初めから大きな精神的負担がかかります。

中には介護をするために仕事を辞めたり、今まで長く続けていた趣味をやめ、楽しみを失う方も多くいらっしゃるでしょう。
また介護が始まれば、精神的、身体的な負担も重なり「介護疲れ」を感じてきます。

出来れば、家族や近所の方などの助けも借りたいところですが、近所や地域との交流が薄れている現代社会では、介護者の孤立が深まり、閉塞感や孤立感を抱えるようになると、介護者の心身のバランスが崩れ始め、精神的に追い詰められていきます。

そして「介護うつ」「介護放棄」といった危機を迎える可能性も出てきます。
更に最悪なケースとして「介護殺人」という痛ましい事件に発展することもあります。
これらの出来事は、家族介護をしている方どなたにでも起こりえる可能性があります。

介護が辛い原因とは

精神的介護

介護者は、要介護者との人間関係、他の家族や親族との関係、介護サービスを受けている場合は、介護スタッフとの関係など、色々な立場の人との人間関係にも気を遣い疲れてしまうケースがあります。
そしてそれらの人間関係が煩わしくなると、介護者は人との交流を避けるようになり、様々な不安やストレスなどを1人で抱え込み、孤立感を深めていきます。

また要介護者にとって良かれと思いやったことに対して反発をされたり、その思いが伝わらない時に、ついつい怒鳴ってしまったり、手をあげてしまうこともあり、そのたびに自己嫌悪に陥るといったこともあります。

また家族や親族から介護の協力が得られない場合、自分だけが介護することを強いられ、気が休まらない。逃げ場が無いなどの思いを抱えやすく、介護うつになるケースも多々あります。

身体的介護

在宅での介護を行う場合、肩や足腰をはじめ様々な部分に想像以上の大きな負担がかかります。
例えば、衣服の着脱、移動介助、トイレや入浴の介助など介護者は要介護者の体を1日に何度も支えたり、持ち上げたりしています。

そしてそれらの負担が原因で腰やひざなど体のあちこちに負担がかかってきます。
夜になりようやく休めるかと思っていたら、夜中に何度もトイレ介助やオムツ交換で起こされ、睡眠不足に陥る介護者も多くいます。

このような日々を繰り返すことで、介護者の身体的負担は、かなりのものになっていきます。

経済的負担

介護をきっかけに退職や勤務時間を制限することで、収入減が発生し、経済的な不安や負担を抱える、今後の介護費用に対して心配になる介護者も多くいます。

認知症介護の負担

認知症の介護では、要介護者と満足なコミュニケーションが取りにくく、朝から晩まで同じ発言を繰り返す。
排泄の失敗が増える。介護者に暴言や暴力をふるう。外出したがる。夜中に起き出し、歩き回ったり探し物を始める。
何度同じ事を言っても話を理解できないなど様々な症状が出現し、介護者の心身の負担が高まり疲れ果ててしまいます。

またこれらの状況を対応し続けることで、ストレスや疲労を溜め込み、介護うつになったり、要介護者に対して虐待をしてしまうなどのトラブルが起きてしまうことがあります。

介護が辛い時どうする?【PART1】では、介護が辛い原因についてお話しました。
次回 介護が辛い時どうする?【PART2】では、介護疲れの軽減について解説していきます。

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この記事の監修者

いいケアネット事務局

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