認知症とは、脳の変形疾患や脳血管障害によって、記憶や思考などの認知機能の低下が起こり、6カ月以上にわたって日常生活に支障をきたしている状態です。
今後も高齢化が進み認知症の人は増えていくことが予測され、2025年には65歳以上の人口の約25%が認知症を有している状況になると推測されています。
今回は、3回に分けて「認知症」について詳しく解説していきます。
認知症の初期症状とチェック項目
認知症は自覚しにくい特徴があり、初期から「物忘れ」「物事の理解力や判断力の速度の低下」など日常生活に影響が出てくることで認知症を疑うきっかけになります。
さらに進行とともに精神症状も引き起こします。早期発見するためには、家族など周囲の方が気付いてあげる必要があります。
以下の症状がみられる場合は、単なる物忘れではなく、認知症のサインかもしれません。
少しでも違和感を感じたら症状の変化を書き留めたり、家族間で情報を共有することなどをおすすめします。
物忘れ
以下のケースの頻度が多くなってきた場合は要注意です!
- 同じ事を何度も聞いたり話したりする
- 数分前の出来事をすぐ忘れる
- 置き忘れや片付けした事を忘れ、常に探し物をしている
- 同じ物を何度も買ってくる
- 財布や鍵などの貴重品をよく失くす
- 昔から知っている人の名前が出てこない等
- ゴミの回収日や場所を守らなくなる
- ガスのつけっぱなしや水を出しっぱなしにすることがある
見当意識障害
見当意識障害とは、場所や時間の感覚が狂ってしまい、基本的な日常の生活習慣が行えなくなる状況です。
- 今日の日付や曜日がわからなくなる
- ついさっき電話をした相手の名前がわからない
- 慣れた道でも迷子になることがある
集中力の低下による作業の困難
集中力が低下するのも認知症の特徴です。
- 料理の味付けがおかしくなる
- 計算間違いが増える
- 人との約束を守れなくなる
- 洗濯や入浴の仕方がわからなくなる
- 衣服の着脱の仕方がわからなくなる
精神的な混乱や落ち込み
認知機能が低下すると、精神的に落ち込んでしまったり、混乱状態になったりすることがよくあります。
- 些細なことで腹を立てる
- 趣味に興味を示さなくなる
- 全体的に活力が無く、日常生活がだらしなくなる
- 人に物を盗まれたなど、他人を疑うようになる
認知症と加齢による物忘れの違い
認知症と加齢による物忘れは、よく似ていますが、以下の様に実は大きく異なっています。
認知症の物忘れ
- 原因 :脳の神経細胞の変形や脱落
- 物忘れ :体験した事をまるごと忘れる
- ヒントを与えると:ヒントがあっても思い出せない
- 症状の進行 :だんだん進行していく
- 判断力 :低下する
- 自覚 :自覚は無い・深刻に考えていない
- 日常生活 :支障をきたす
加齢による物忘れ
- 原因 :脳の生理的な老化
- 物忘れ :体験した事の一部を忘れる
- ヒントを与えると:ヒントをもらうと思い出せることが多い
- 症状の進行 :あまり進行しない
- 判断力 :低下しない
- 自覚 :自覚しており、必要以上に心配する
- 日常生活 :支障はない
まとめ
いかがでしたでしょうか。
認知症の初期症状のチェック項目は様々あり、一つとってみても当人やご家族だけでは判断しきれない部分があります。
出来るだけ早いうちにかかりつけの医師や専門の医療機関を受診して正しい治療を受けましょう。
早期発見により、進行を遅らせたり、家族間で対応策を考えることも可能です。
次回は認知症について詳しく解説!【PART2】~認知症の種類・症状について~で、認知症の主な種類と特徴について、詳しく解説していきます。
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この記事の監修者
いいケアネット事務局
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