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遠距離介護の成功には事前準備が必要!成功のためのポイントも解説


遠距離介護の成功に重要なポイントは、いかに事前準備できるかです。準備不足のまま遠距離介護を始めると、介護者の負担が増大し、社会問題になりつつある介護離職に追い込まれる恐れがあります。ここでは、遠距離介護の成功に必要な事前準備や成功のポイントなどについて詳しくご紹介します。

目次

遠距離介護の問題点

遠距離介護の問題点をいかに解消するかが成功の鍵です。遠距離介護の問題点について、改めて確認しましょう。

緊急対応が難しい

遠距離介護では、遠方に住んでいる人が介護するため、緊急対応が困難です。急に体調を崩した場合、タクシーを手配したり救急車を呼んだりすることしかできません。

ケアする人の負担が重い

遠距離介護で介護者の自宅と自分の自宅を行き来する場合、往復で数時間かかるケースもあります。仕事や家事、育児などをしながら遠距離介護するのには大きな負担がかかります。

遠距離介護の負担を減らすための事前準備

遠距離介護の負担を減らすために、次のように準備しましょう。

介護に関連する行政施設を調べておく

地域包括支援センターや市町村など、地域の高齢者のための施設や仕組みなどを確認しておきましょう。いざというときにスムーズに利用できる体制を整えておくことが大切です。

信頼できるケアマネージャーを探す

要介護認定を受けた場合、介護保険サービスのプランニングを行うケアマネージャーを探すことになります。連絡が取りやすい、介護者の負担軽減のために動いてくれる、人として信頼できる人物を選びましょう。
地域包括支援センターで居宅介護支援事業を教えてもらえます。

人間関係を把握する

近所の人や親戚との付き合い、会合への参加状況など、人間関係について把握しておくことが大切です。何かあったときに頼ることができる人がいるかどうかがわかれば、遠距離介護の方針を決めやすくなります。

たまに様子を見に行ってもらえないか相談する

信頼できる人が周りにいる場合は、ときどき様子を見に行くことはできないか相談しましょう。それだけでも遠距離介護をする側とされる側の精神的な負担が軽くなります。

IT機器を活用する

IOT家電などWi-Fiを通じて遠隔で様子をうかがえるカメラ、電気やガスの使用状況がわかる機器などがあります。これらを活用することで、日々の安否の確認が出来るので安心できるでしょう。

職場に伝える

遠距離介護をする旨を職場に伝えることで、負担を抑えるよう勤務時間を調整してくれる場合があります。例えば、土曜日に介護に行く場合、金曜日は残業なしにしてもらえることもあるでしょう。また、できるだけ近場の支社へ転勤できるケースもあります。

遠距離介護の負担を抑える方法

遠距離介護の準備が万全でも、大きな負担を感じて健康上のトラブルが生じるケースは少なくありません。そのため、遠距離介護の負担を抑える方法も確認しておくことが大切です。次のような思考・方法で負担を抑えましょう。

1人で抱え込まない

遠距離介護では、時間の圧迫による精神的な負担、体力的な負担、トラブルが起きたときにうまく対処できなかったことに対するストレスなど、さまざまな問題が起こる可能性があります。このような負担やストレスを1人で抱え込むと、いずれ崩壊してしまうでしょう。

ケアマネージャーをはじめとするプロ、周りの家族や親族、近所の人などに相談したり協力してもらったりして、少しでも負担・ストレスを抑えることが大切です。

高齢者向けサービスを利用する

少子高齢化に伴い、行政や民間のサービスを含めてさまざまな高齢者向けサービスが登場しています。例えば、配食サービスは、栄養バランスの整った食事を定期的に届けることができます。栄養状態は健康に大きな影響を与えます。不摂生な食生活では遠距離介護の負担が増大。
うまく活用して健康的な生活維持を目指しましょう。

また、安否確認をしてくれる見守りサービスもあります。このようなサービスを活用することで、介護離職に追い込まれる事態を防げるかもしれません。

施設への入所を視野に入れる

遠距離介護を続けるうちに要介護度が上がったり、介護する人の生活環境が変わったりして、遠距離介護が難しくなる場合があります。その際は、無理をせずに施設への入所を検討しましょう。費用が安い施設は入所待ちになりやすいため、予算内で探すことが難しい場合があります。まずは、どのような施設を選ぶべきか、入所待ちしてまで安い施設を選ぶべきかなどをケアマネージャーに相談しましょう。

まとめ

遠距離介護を成功させるには、IT機器の活用、人間関係の把握、介護関連施設や仕組みの確認など、十分な事前準備をしましょう。万全な準備をしていても予期しない事が起こり得ます。
悩みを1人で抱えない、遠距離介護の継続が困難になったときは施設への入所を検討するなど、自分の生活を守ることを考えつつ対応することが大切です。

この記事の監修者

いいケアネット事務局

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