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脳出血退院後の一人暮らしは可能?生活で気をつけることもあわせて解説

「脳出血で入院したが退院後は、一人暮らしを続けられるのか?」

「脳出血から退院したあとの日常生活で気をつけるべきことを知りたい」

このようなお悩みを抱えていませんか?

結論、安全な環境整備と生活習慣の見直しを行えば、脳出血で退院した後でも一人暮らしは可能です。退院後は、食生活やストレスに気をつけた生活が必要です。

ただし、後遺症が残っている場合は、転倒によるケガや、体調悪化のリスクが伴う可能性があります。自己判断で生活を進めてしまうと、再発リスクや健康状態の悪化につながります。

だからこそ、退院後の生活には正しい知識とサポート体制が欠かせません。

本記事では、脳出血の退院後で一人暮らしできるかどうかを詳しく解説します。一人暮らしする際に注意するポイント、退院後の生活が不安な場合の対処法についても紹介するので、ご自身の状況と照らし合わせながら、ぜひ参考にしてください。

脳出血の退院後は一人暮らしは可能か?

脳出血で退院した後、一人暮らしできるかどうかは、その方の後遺症の程度や日常生活能力によって異なります。

後遺症の発症がなかった方または後遺症が軽度の方で、自分のことを自分でできるなら、一人で生活を続けられるでしょう。また、バリアフリー改装やホームヘルパー・デイサービスといった介護サービス活用といった工夫次第でも一人暮らしは可能になります。

ただし、後遺症が出て以下のような状態の場合は、一人暮らしが困難になる可能性があります。

  • 手足に麻痺により歩行や移動が困難になる
  • 手足に麻痺により食事や入浴などの日常動作ができない
  • 高次脳機能障害の記憶障害により薬の服用や約束を忘れる
  • 高次脳機能障害の記憶障害により火の消し忘れなど危険な行動をする
  • 高次脳機能障害の情緒の障害により感情のコントロールが困難になる

自立した生活が可能かどうかは、医師と相談しながら判断を進めましょう。

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脳出血退院後の一人暮らし生活で気をつけること

脳出血後の再発予防と、安全で自立した日常生活を送るためには、気をつけなければいけない注意点がいくつもあります。

とくに避けたいのは、以下の5つです。

  • 栄養が偏った食生活
  • 体調を無視した仕事復帰
  • 自己判断での飲酒
  • 喫煙
  • ストレスが溜まる生活

ご自身の体と向き合い、適切な対策を講じることで、無理なく一人暮らしを続けていけます。退院後の生活で何に気をつければいいのか、1つずつ解説していきます。

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目次

栄養が偏った食生活

食事が血圧に与える影響は大きく、適切な食事管理は高血圧をコントロールし再発予防につながります。

栄養が偏った食生活を続けていると高血圧や動脈硬化など発症リスクを増やしてしまうので、毎日の食生活には気を配りましょう。

積極的に摂取したい栄養素と、過度な摂取は避けたほうがいい栄養素は、以下のとおりです。

積極的に摂取したい栄養素 不飽和脂肪酸(魚介類・植物油など)

食物繊維(海藻類・果物・根菜類など)

カリウム(果実類・野菜類など)

タンパク質(肉・魚・卵・大豆・乳製品など)

過度な摂取は避けたい栄養素 塩分

飽和脂肪酸(バター・ラード)

トランス脂肪酸(マーガリン・スナック菓子など)

過剰な糖質や炭水化物

外食では塩分・カロリー管理が難しいため、自炊をしたほうがリハビリにもなり健康的です。

体調を無視した仕事復帰

脳出血からの仕事復帰は、再発リスクの軽減やキャリアの維持において焦らずに進めることが重要です。退院できたからといって、以前と同じように動けるわけではありません。

仕事をする上でとくに気をつけたいのは、以下の3つです。

  • 重い荷物の落ち運び
  • 長時間の立ち仕事や座り仕事
  • 長時間の高温環境での作業

職場に復帰する際は仕事内容を踏まえ、医師と相談して復帰時期を決めましょう。また、体調を見ながら、業務内容や勤務頻度を調整し、無理のない範囲で仕事に戻ることが大切です。

自己判断での飲酒

過度な飲酒は血圧を上昇させ、脳出血の再発リスクを高める要因となります。とくに、退院後は体調の変化に敏感になるので、医師に相談し、飲酒の可否や量について指示を仰ぐようにしましょう。

もし日常的にアルコールを飲む習慣があるなら、週に数日は休肝日を設けることをおすすめします。

麻痺が残っている状態では、酔ってバランスを崩しても手で支えることが難しく、大きな事故につながりかねません。飲酒は慎重に判断し、無理のない生活習慣を意識しましょう。

喫煙

タバコを吸うと、血管が萎縮し血圧が上昇しやすくなります。喫煙は脳出血の再発を招く要因のひとつとされており、禁煙に取り組むことが再発予防につながります。

タバコをやめたいと考えている方は、以下の方法を試してみましょう。

  • 禁煙外来を受診する
  • ニコチンガムやニコチンパッチを活用する
  • タバコの代わりになるアイテムを使用する
  • 吸いたくなるシーンを把握し避ける
  • 周囲の人に禁煙中であることを伝える

タバコは脳出血の再発だけでなく、肺や心臓にも悪影響を与えます。健康を守るためにも、無理のない禁煙を心がけましょう。

ストレスが溜まる生活

脳出血の再発防止には、再び血管が破れてしまわないよう高血圧を避けることが肝心です。再発リスクを軽減するためにも、ストレスが溜まる生活は避けましょう。

おすすめのストレス解消法は、以下の7つです。

  • 適度な運動を取り入れる
  • 38~40°の湯船にゆっくり浸かる
  • 趣味を満喫する日を作る
  • 本を読み集中する
  • 音楽を聴きリラックスする
  • 絵画や手芸などものづくりをする
  • 積極的に人と関わる

自分に合ったストレス解消法を見つけ、心身の健康を保ち再発を防ぎましょう。

脳出血退院後の一人暮らしが不安な場合は施設入所も検討する

脳出血後の後遺症の程度は人それぞれですが、室内での転倒や入浴中の事故など予期せぬ事態が起こる可能性もあります。

一人暮らしが不安な場合は、介護サービスが充実した施設への入居も視野に入れることをおすすめします。

脳出血退院後の方におすすめの施設の種類は、以下の3つです。

施設の種類 特徴
介護老人保健施設(老健) 在宅復帰を目指す方が、リハビリテーションを行う施設
介護付き有料老人ホーム 介護サービスに加え、生活相談やレクリエーションも提供される
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) 高齢者向けのバリアフリー賃貸住宅で、外部サービスを契約できる

施設ごとに提供されるサービスや費用、入居条件が異なります。現在の状況や希望によって選択肢は変わるので、ご自身に合った施設を探すことが、安全確保と再発予防の上で重要です。

施設ごとの特徴を知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

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脳出血退院後に安全に一人暮らしできる環境を整えよう

脳出血退院後、症状が軽い方であれば一人暮らしは可能ですが、症状が重い方は身体に障害が残りサポートがなければ難しいケースもあります。

食生活を整え、ストレスを避けるなど日常習慣を見直すことで、再発予防と自立した生活の両立が目指せます。

本記事を参考に、ご自身の状態に合わせた安全な一人暮らしの準備を進めていきましょう。不安が大きい場合は、施設入所も視野に入れて検討したほうが、安心して暮らせる選択肢が広がります。

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監修者

一般社団法人全国介護事業者連盟 理事長会

斉藤 正行

一般社団法人全国介護事業者連盟理事長。立命館大学卒業後、複数の介護関連企業で要職を歴任し、日本介護ベンチャーコンサルティンググループを設立。講演活動やメディア出演も多数。

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