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一人暮らしの孤独感からくる鬱に注意!予防する過ごし方などを解説

「親が一人暮らしで生活しているけれど、孤独を感じていないかが心配……」

「認知症だけでなく、鬱に発展しそうで不安……」などと悩んでいませんか。

一人暮らしは自由で気楽な反面、孤独感が深まりやすく、鬱を引き起こすリスクも潜んでいます。

環境や生活リズムの変化にともない、完璧主義や内向的な人は一人暮らしの孤独感が増して鬱になりやすい傾向があります。

さらに、高齢者の場合は老人性うつの危険性もあるため、離れた場所で一人暮らしをしている親が不安な人もいるでしょう。

そこで本記事では、一人暮らしによる孤独感を和らげ、鬱を予防するための具体的な生活習慣やコミュニティの活用法を詳しく解説します。

大阪を中心に、多数の高齢者向けの介護施設の情報を掲載する「いいケアネット」では、老人ホームに関する疑問やそれにまつわる情報を「いいケアジャーナル」で随時更新中です。

一人暮らしの孤独感と鬱の関係性

一人暮らし 孤独 鬱

一人暮らしは、自由やプライバシーなどのメリットがある一方で、孤独感を感じやすい生活スタイルでもあります。

一人暮らしによる孤独感は、放置すると鬱症状に発展する可能性があるため、たとえ高齢者でも対策を講じる必要があるのです。

ここからは、一人暮らしの孤独感からくる鬱の関係性について、何の変化が影響するのか深掘りしていきます。

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目次

環境の変化

一人暮らしをはじめる際、多くの人が直面するのが環境の変化です。

環境の変化は、住む場所や生活スタイルにとどまらず、社会的なつながりや日常生活にも影響を与えます。

とくに、家族や長年の友人から離れるのは、心の支えとなるコミュニケーションの機会が減少してしまいます。

環境の変化は、孤独感を増幅させ、場合によっては鬱の症状を引き起こす可能性があるのです。

家族との会話も必然的に減ってしまうため、一人暮らしで静かな時間が増えるとともに孤独感から鬱への発展に注意しましょう。

生活リズムの変化

一人暮らしを始めると、生活リズムが大きく変化するケースが多くあります。

一人暮らしになると家族と過ごしていた日常の時間がなくなり、自分で生活を管理する必要が生じるためです。

とくに、食事や就寝時間が不規則になりがちで、自由度が増す一方で自己管理の難しさを実感しはじめます。

食生活においても、インスタント食品や外食に頼りがちになり、栄養の偏りも懸念されます。

生活リズムの変化は、心身の健康に影響を及ぼす可能性があり、孤独感や鬱などの精神的な側面への影響が無視できません。

一人暮らしを充実したものにするためにも、生活リズムを整えるのが大切です。

一人暮らしになると孤独感から鬱になりやすい人の特徴

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一人暮らしをしている人が孤独感から鬱に発展しやすいのは、以下の特徴がある人です。

  • 完璧主義な人
  • 内向的な人
  • 家族や友人との接点が減った人

仕事の関係で離れた場所で一人暮らしをしている高齢者がいる人は、自分の親が鬱になりやすいかどうか、1つの判断材料にしてください。

完璧主義な人

完璧主義な人は、一般的に高い目標を設定し、達成するために努力を惜しまない傾向があります。

しかし、一人暮らしにおいては、完璧主義な考えが孤独感や鬱の引き金になる場合があるのです。

完璧を求めるあまり、日常の些細な失敗や不完全さに対して過剰に反応し、自分を責めるケースがあります。

とくに、他者の目がない一人暮らしの環境では、自己評価が過度に厳しくなりがちです。

さらに、理想と現実のギャップを埋めるために、必要以上に自分を追い込んでしまう人もいます。

完璧主義なあまり自分を責める回数を重ねるほど、ストレスが蓄積し、鬱の症状を引き起こす可能性が高まるのです。

また、完璧主義な人は他人に頼らずに問題を解決しようとするため、孤立感が深まる特徴もあります。

完璧主義が一人暮らしにおける孤独感や鬱のリスク要因となり得るのです。

内向的な人

内向的な人は、一人暮らしをはじめると孤独感から鬱を発症しやすい特徴があります。

内向的な人は、困難を抱えた時に他者に助けを求めるのが苦手な人が多く、感情を内に秘めてしまう場合があるためです。

また、内向的な人は自分の感情や考えに深く向き合う人が多く、自己反省や自己批判につながるケースがあります。

とくに、孤独な時間が増えると、ネガティブな思考が巡りやすくなり、鬱のリスクを高めてしまうのです。

さらに、内向的な人は新しい環境に適応するのが難しい場合があり、一人暮らしをはじめる際、生活の変化が、ストレスとして作用します。

内向的な人が、一人暮らしの孤独感から鬱に発展しないためには、日常生活の中で意識的に他者とかかわる機会を設けるのが重要です。

家族や友人との接点が減った人

家族や友人との接点が減った人は、一人暮らしの孤独感から鬱を発症しやすい傾向があります。

社会的なつながりが減ると心の支えが少なくなり、孤独感が強まってしまいます。

とくに、一人暮らしをはじめたばかりの人や新しい環境でまだ人間関係が築けていない場合、孤独感が増幅されるため注意が必要です。

家族や友人との交流が減ると、内に秘めた感情や不安が蓄積され、精神面に悪影響を及ぼしてしまいます。

家族や友人との接点が減った人は、意識的にコミュニケーションの機会を増やす努力が必要です。

なお、いいケアネットではコミュニティ形成も兼ねた介護施設への「入居無料相談」を受け付けています。

「一人暮らしで生活している親が孤独に感じて鬱に発展しないかが不安」と考える人も含め、気軽にご相談ください。

高齢者の一人暮らしは老人性うつに要注意!

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高齢者の一人暮らしは、孤独感や生活環境の変化が原因で「老人性うつ」を発症しやすくなる場合があるため注意が必要です。

長年連れ添ったパートナーを失った後や、子どもが独立して家を離れた後に一人暮らしをはじめると、急激な環境の変化が精神的な負担となります。

老人性うつは、単なる気分の落ち込みではなく、日常生活に支障をきたすほどの深刻な症状に発展する場合もあります。

たとえば、食欲不振や不眠、無気力感などが挙げられ、長期化すると身体的な健康にも影響を及ぼす可能性があるのです。

内閣府の「令和5年版高齢社会白書(全体版)」によると、2020年に一人暮らしで生活している高齢者は男性が15.0%、女性が22.1%との結果が出ています。

内閣府「令和5年版高齢社会白書(全体版)」

引用:内閣府「令和5年版高齢社会白書(全体版)」

増加傾向にある高齢者の一人暮らしで、孤独に感じた結果、鬱に発展しないためにも定期的に顔を見せたり電話をかけて話したりする時間を設けましょう。

関連記事:老人性うつの場合どうすれば良いの?症状や認知症との違いなどを解説

一人暮らしの孤独感から鬱に発展しないための過ごし方

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一人暮らしの孤独感から鬱に発展させないためにも、以下のような過ごし方をするのがおすすめです。

  • 規則正しい生活を送る
  • 適度に運動をする
  • 栄養バランスや食事を工夫する
  • 没頭できる趣味を見つける
  • 地域とのコミュニティを形成する

離れた場所で一人暮らしをしている高齢者の家族に対し、介護も兼ねた支援策について詳しく解説していきます。

規則正しい生活を送る

一人暮らしで生活している人が孤独に感じ、鬱に発展させないためにも、規則正しい生活を送るのは、基本的かつ効果的な方法です。

毎日同じ時間に起床し、食事や就寝の時間を固定すると、生活リズムが整い、心身の健康を維持しやすくなります。

とくに、朝早く起きて太陽の光を浴びるのは、セロトニンの分泌を促し、気分を安定させる効果が期待できます。

規則正しい生活を実現するためには、まず自分の生活パターンを見直し、現実的かつ無理のないスケジュールを立てるのが重要です。

さらに、リラックスできる入浴や読書の時間を取り入れると、心地良い眠りを促進してくれます。

一人暮らしの環境では、自分自身を律する力が求められますが、長期的な心の健康を守るために、生活習慣の見直しをしていきましょう。

適度に運動をする

適度な運動は、一人暮らしの孤独感を和らげ、鬱の予防に大きな役割を果たします。身体を動かすと心地良い疲労感が得られ、夜の睡眠の質が向上します。

また、運動はエンドルフィンと呼ばれるホルモンの分泌を促進し、気分を高める効果が期待できるのです。

とくに有酸素運動やヨガは、ストレス解消やリラックスに効果的です。

自宅での簡単なストレッチやウォーキング、公園でのジョギングなど、ライフスタイルに合わせた運動方法を選びましょう。

以下の記事では、高齢者がウォーキングする際の注意点と、座ったままできる体操についてまとめているので、あわせてご覧ください。

関連記事:高齢者がウォーキングする上での注意点とは?歩数や時間の目安など解説

関連記事:高齢者におすすめ!座ってできる10分体操を動画付きで紹介

栄養バランスや食事を工夫する

一人暮らしの生活では生活リズムの崩れから、つい食事が簡単になりがちですが、栄養バランスの取れた食事は心身の健康を支える重要な要素です。

とくに孤独感や鬱の予防には、ビタミンB群やオメガ3脂肪酸、アミノ酸など、心の健康に寄与するとされる栄養素を意識的に摂取するのが推奨されます。

また、食事の時間を決めて規則正しく摂るのも大切です。

自炊を楽しみながら、料理に挑戦すると食事の質を向上するだけでなく、料理自体がリフレッシュの時間となり、孤独感を和らげる助けとなります。

さらに、食事を誰かと一緒に取る機会を設けるのも良い方法です。

友人や近隣の人を招いての食事会や地域の料理教室に参加すると、自然な形で交流の場を広げられます。

栄養バランスや食事に工夫を凝らすのは、心の健康を保つための1つの手段であり、生活の質を向上させるだけでなく孤独感や鬱の予防に寄与します。

関連記事:スマイルケア食とは?介護食で活用するための適切な選び方など解説

没頭できる趣味を見つける

一人暮らしの孤独感や鬱を軽減するためには、日常生活に楽しみを見つけるのが重要で、没頭できる趣味を持つのが効果的です。

たとえば、絵を描く、楽器を演奏する、ガーデニングをするなど、自分の興味を引く活動を見つけると、時間を忘れて没頭できます。

新しい趣味を始める際には、自分のスキルや経験にこだわらず、純粋に楽しみたい内容を選ぶのがポイントです。

最初から上手にできなくても、練習を重ねると少しずつ上達し、自己成長を感じられます。

また、趣味を通じて同じ興味を持つ人とつながる機会も生まれ、孤独感の緩和にもつながります。

とくに一人暮らしでは、趣味を持つと日々の生活にメリハリを生み出し、心の安定を保つ重要な要素となるのです。

関連記事:自宅で取り入れたい高齢者の一日の過ごし方5選!何もすることがないがダメな理由も

地域とのコミュニティを形成する

地域とのコミュニティを形成するのは、一人暮らしの孤独感を和らげるための有効な方法の1つです。

地域社会に積極的にかかわると、日常生活に新たな交流や活動が生まれ、孤立感を軽減できます。

一人暮らしで生活する高齢者でもおすすめできる、地域コミュニティの形成方法とメリットは以下のとおりです。

活動 メリット
地元のイベントやワークショップに参加 同じ地域に住む人と出会い、共通の話題を持つ人と知り合える
ボランティア活動 地域に貢献し、達成感や感謝の気持ちを通じて深い関係を築ける
近所の商店や施設を利用 常連として顔を覚えられ、日常の会話が増える

なお、いいケアネットでは地域に根付いたコミュニティ形成を重視している人に向けた「入居無料相談」を受け付けています。

「親は人付き合いが苦手で溶け込めるかが心配……」と考えている人も含め、気軽にご相談ください。

一人暮らしの孤独感から鬱に発展しないためにも交流の機会を増やそう!【まとめ】

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一人暮らしで感じる孤独や鬱の可能性に不安を抱えている人も少なくないでしょう。とくに環境や生活リズムの変化に慣れるまで、孤独感は一層強まってしまうものです。

しかし、不安の感情に飲み込まれないためにも、日々の生活に少しずつ工夫を加えてみてください。規則正しい生活と適度な運動を心掛け、栄養バランスの良い食事を意識するのが大切です。

さらに、趣味を見つけたり、地域のコミュニティに参加すると、交流の場が増えていきます。

仮に離れた場所で生活する親の孤独感が不安な場合、早めに友人や専門家に相談するのがおすすめです。

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