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ケアマネージャーに相談できることは?どこまで対応してもらえるのか解説

「ケアマネージャーに相談できることは何があるのか知りたい」「今後は自宅での生活が難しいと感じるため、相談できる場所を教えてほしい」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

ケアマネージャーに相談できることは、介護保険や市区町村で利用できるサービス、もし自宅で生活する場合の工夫点などです。

今後の生活に向けて相談できる場所は、地域包括支援センターや施設紹介サービスなどがあります。

この記事では、ケアマネージャーに相談できること・できないことや、今後の生活に向けた相談先について解説します。

ケアマネージャーに相談したいことを知りたい方は、読んでみてください。

ケアマネージャーに相談できること

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ケアマネージャーに相談できることは、主に下記の3つです。

  • 介護保険サービス・自宅で利用できるサービスについて
  • 医療機関・自宅での内服や医療ケアについて
  • 自宅での生活を続けるための工夫や利用できるサービスについて

相談したいことがある方は、対応可能か判断するための参考にしてください。

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目次

介護保険サービス・自宅で利用できるサービスについて

ケアマネージャーが決まると、介護される方に必要な支援を本人や家族からヒアリングします。

ヒアリングの際に、介護保険サービスや、自宅で受けられるサービスについて相談すると、利用できる種類を教えてもらえます。

介護保険で利用できるサービスは、要介護度に応じて訪問介護や訪問看護・デイサービスなどです。

要支援の場合は、介護予防サービス以外にも、必要に応じて自費でのベッドレンタルや、市区町村のサポートを受けられるようにサポートしてもらえます。

要介護度の認定を受けても、どのようなサービスが利用できるのかわからない方は、ケアマネージャーに相談しましょう。

医療機関・自宅での内服や医療ケアについて

ケアマネージャーは、自宅での生活を続けるために、必要な医療ケアや内服ができるようにサービスを整えてもらえます。

たとえば、介護される方が一人の時間がある際に、内服の管理が難しいと想定されるケースでは、薬を決められた時間で配薬するロボを導入する家庭があります。

家族が医療ケアをおこなう場合に、ケアマネージャーに看護師や医師の経験があれば、実施する際のポイントについて教えてもらうことが可能です。

医療機関は、現在の症状に合わせて受診できる場所を紹介してもらえます。しかし、医療機関に関する知識は、一人ひとり異なります。

ケアマネージャーに相談するよりも、自身で調べて医療機関に直接相談するほうが、早く解決するケースもあるでしょう。

自宅での生活を続けるための工夫や利用できるサービスについて

ケアマネージャーは、自宅での生活を続けるために利用できるサービスについても、相談可能です。

たとえば、自宅で生活を続けるための工夫には、バリアフリーや手すりをつけるなどの改修工事、転倒を予防するために置き型手すりを準備するなどがあります。

入院時は、今後自宅での生活が難しいと感じても、リハビリにより入院前と同程度の日常生活が可能になるかもしれません。

家族で話し合った結果、自宅で生活する方針になった場合は、どういったサービスが利用できるか相談してみてください。

ケアマネージャーに相談できないこと

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ケアマネージャーに相談できないことは、主に2つです。

  • 金銭管理や相続について
  • 医療的な判断や病気について

ケアマネージャーの対応可能な業務以外の内容は相談しても、解決できません。

相談先についても解説するので参考にしてください。

金銭管理や相続について

金銭管理や相続に関して、ケアマネージャーに相談しても、解決する可能性は低い点に注意してください。

ケアマネージャーに相談すると、利用できるサービスについて教えてもらえるかもしれませんが、根本的な解決にはなりません。

金銭管理を代わりにおこなってもらえるサービスは、日常生活自立支援事業や成年後見制度があります。(文献1

相談場所は、社会福祉協議会や市区町村の窓口があります。

相続は、市役所や法テラスなどで相談可能です。

金銭管理や相続に関しては、ケアマネージャーではなく、市区町村など専門の窓口に相談しましょう。

医療的な判断や病気について

ケアマネージャーに、体調が悪くなったときや病気の予後についてなど、医療的な判断を求めるのは控えましょう。

ケアマネージャーは医療機関の紹介は可能ですが、診断はできないため困ってしまいます。

体調が悪くなったり、病気について相談したりしたいときは、医療機関を受診して医師に相談しましょう。

ケアマネージャーに相談するときのポイント

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ケアマネージャーに相談するときのポイントは、以下のとおりです。

  • 事前に相談したいことをリスト化する
  • 日々の生活で気になることはメモしておく
  • 緊急時以外は定期訪問のタイミングで相談する
  • 介護サービスの利用を考えている場合は予算を決める

それぞれ解説するので、相談までに準備しておきましょう。

事前に相談したいことをリスト化する

ケアマネージャーに相談したいことがあるときは、リスト化しておきましょう。

リスト化しておくと、悩み・不安を漏れなく相談できます。

ケアマネージャーに相談しようと思っても、事前に考えていた内容を忘れてしまうケースは少なくありません。

相談できる時間は限られているため、内容を思い出すまで待ってもらうのは難しいです。

相談が終わってから「他にも相談したいことがあった」と後悔しないよう、相談内容を思いついたときはメモに残しましょう。

日々の生活で気になることはメモしておく

自宅で介護する中で、介護される方の動きが以前より悪くなった、夜に起きる回数が多くなった、もの忘れがあるなど、気になることは日付と時間をメモしておきましょう。

気になることをメモしておくと、症状がいつから、どれくらいの頻度で見られるかを確認されたときに、すぐに答えられるからです。

症状の頻度に応じて、ケアマネージャーの考えは変わるため、よい解決策を提案してもらえるように記録に残す習慣をつけましょう。

緊急時以外は定期訪問のタイミングで相談する

ケアマネージャーへの相談は、緊急時以外であれば、月に1回ある定期訪問のタイミングで相談しましょう。

ケアマネージャーは複数の方を担当しており、電話での相談が多くなると、本来対応可能なはずの仕事ができなくなってしまいます。

その結果、あなたが相談したことの解決策やサービスの提案が遅れてしまう可能性があるのです。

介護される方の病状が悪化したり、入院によるサービスのキャンセルが必要になったりなど、緊急時であればケアマネージャーに連絡しても問題ありません。

緊急時でなければ、定期訪問の際に相談できるよう準備しておきましょう。

介護サービスの利用を考えている場合は予算を決める

自宅で介護している方が、今後介護サービスの利用を考えている場合は、どれぐらいの予算が支払えるのか決めておきましょう。

介護サービスの利用には、お金がかかります。

要介護度によって限度額は決まっており、1割負担で最大3万5,000円、3割負担であれば約11万円で済みます。(文献2

しかし、施設サービスを利用する場合は、月額10万円以上必要になる可能性もあるのです。

また、介護量が多く、上限額以上にサービスを利用する場合は自費での支払いとなります。

上限額を決めておくとケアマネージャーも、サービスや利用できる施設の提案がしやすくなります。

ケアマネージャーに相談するときの注意点

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ケアマネージャーに相談するときの注意点は、下記のとおりです。

  • 過度な要求はしない
  • 必要な情報は隠さずに伝える
  • ケアマネージャー任せにしない
  • 緊急時以外は夜間での連絡を控える
  • 対応できないことは他のサービスを利用する

注意点を把握して、ケアマネージャーとうまく連携しましょう。

過度な要求はしない

ケアマネージャーに相談するときは、過度な要求は控えましょう。

たとえば、毎日夜間に連絡して対応を求めたり、相談したことを早く解決するよう急かしたり、業務外の仕事を依頼したりなどがあります。

過度な要求をすると、悩みの解決が遅れたり、関係が悪くなったりしてしまいます。

必要な情報は隠さずに伝える

ケアマネージャーに相談するときは、必要な情報を伝えましょう。

必要な情報は、認知症による徘徊があること、介護サービスを利用する際に支払える費用、介護する方の就業状況などです。

認知症の症状があることを隠した状態で、認知症に対応していない施設に入居した場合は、早期に退所を求められるケースがあるのです。

情報を伝えずに相談するとトラブルに発展する可能性が高いため、ケアマネージャーから求められたことは伝えましょう。

ケアマネージャー任せにしない

ケアマネージャーに相談した後は、人任せにしないよう注意しましょう。

ケアマネージャーは個人で対応力が異なり、すぐに動いてもらえない可能性があるからです。

施設選定を依頼しても、見つけてもらうまでに2週間~1ヵ月以上かかってしまうケースがあります。

自宅での介護に疲れを感じる状態で、2週間も休みが取れない状態では、さらなる負担を感じるでしょう。

ケアマネージャーに相談した中で、急いで対応してもらいたい場合は、あなたが動き出すことも大切です。

自分が動いて進展があったときは、進捗状況をケアマネージャーに伝えておきましょう。

緊急時以外は夜間での連絡を控える

緊急時以外は、夜間にケアマネージャーへの連絡は、控えましょう。

ケアマネージャーの対応時間は、ほとんどが日中のみです。夜間に連絡しても、必ず繋がるとは限りません。

たとえ繋がっても、緊急時の対応ができるとは限りません。

病状が悪化しているなどの緊急時は、医療機関へ連絡するほうがよいでしょう。

対応できないことは他のサービスを利用する

先ほども解説したように、ケアマネージャーには対応できない相談があります。

対応できないことを相談しても、不安や悩みが解決せず、介護負担を軽減できません。

ケアマネージャーが対応できない相談については、次章で解説するサービスに相談してみましょう。

ケアマネージャーの他に相談できるサービス

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ケアマネージャーの他に、介護について相談できるサービスには下記があります。

  • かかりつけの医療機関
  • 地域包括支援センター
  • 施設紹介サービス
  • 医療機関のソーシャルワーカー

介護について悩みのある方は、紹介する相談先も併用してみましょう。

かかりつけの医療機関

かかりつけの医療機関では、認知症の症状や病状について相談できます。

ケアマネージャーに医療的な相談をするべきか悩んでいる方は、医療機関への相談・受診を検討しましょう。

日々の介護疲れがある場合は、介護者が休息するためのレスパイトケアを目的に、入院できる医療機関を紹介してもらうことも可能です。

地域包括支援センター

地域包括支援センターは、高齢者の日常生活における悩みが相談できる施設です。

介護以外の悩みも相談できるため「誰かに話を聞いてほしい」と感じている方も、気軽に利用できます。

地域包括支援センターに相談する際は、現住所の市区町村を担当している窓口に相談しましょう。

施設紹介サービス

施設紹介サービスは、老人ホームやショートステイを探す際に利用するサービスです。

毎月支払える費用内で利用可能な老人ホームを探したり、看護師が常駐、必要なケアを実施している施設を検索したりできます。

施設紹介サービスを利用すると、施設の選定から見学、入居までサポートしてもらえるため、初めて老人ホームを探す方におすすめです。

いいケアネットでは、全国の老人ホームを紹介しています。無料で利用できるため、気軽にお問い合わせください。

医療機関のソーシャルワーカー

入院している場合は、医療機関のソーシャルワーカーに相談できます。

ソーシャルワーカーに相談すると、今後の退院先に応じて利用できるサービスや施設を提案してもらえます。

「自宅もしくは施設を選ぶべきなのか迷っている」「初めて家族が入院してどうすればいいかわからない」など、悩みがあればまずは相談してみてください。

まとめ|ケアマネージャーに相談できることを把握して悩みを解決しよう

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ケアマネージャーに相談できることは、介護保険サービスや自宅での生活を続けるための工夫などさまざまです。

相談できないことは、医療的な判断や相続など金銭管理についてがあります。

ケアマネージャーや他のサービスを比較して、あなたの悩みが解決できる相談先を選びましょう。

自宅で介護しており、今後老人ホームを検討している場合は、ケアマネージャーへの相談と並行して施設紹介サービスを利用すると、短期間で入居先が見つかります。

いいケアネットは、全国の老人ホームを探すサポートを無料でおこなっています。

「条件に合う老人ホームがあるか知りたい」「老人ホームについて知りたい」などの相談も可能なため、お気軽にご相談ください。

ケアマネージャーに関するよくある質問

ケアマネージャーは変更できますか?

ケアマネージャーは、地域包括支援センターに相談すると変更可能です。

変更方法については、下記の記事で解説しているので、合わせて読んでみてください。

関連記事:ケアマネージャーは変更できる!変更方法や注意点について解説

ケアマネージャーはどこにいますか?

ケアマネージャーは、主に地域包括支援センター・老人ホーム・居宅介護支援事業所の3つで働いています。

認知症もケアマネージャーに相談できますか?

認知症の方が利用できるサービスについては、ケアマネージャーに相談できます。

認知症の症状で悩んでいる場合は、医療機関に相談しましょう。

ケアマネージャーへの相談は料金がかかりますか?

ケアマネージャーへの相談は無料です。

ケアマネージャーに相談する際に確認しておくべきことはありますか?

ケアマネージャーに相談する際に確認しておくことは、下記の3つです。

  • 介護される方の認知機能や本人の希望
  • 介護者の介護力、仕事・家庭の状況
  • 会社の介護休暇制度について

確認内容は、厚生労働省のチェックリストを参考にしてください。(文献3

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