「希望する介護施設に空きがないと言われたら何をすれば良いの?」
「ほかの施設を探す時間がないから誰かに相談したい……」と悩んだ経験はありませんか。
本記事では、介護施設に空きがないと言われた場合の対応策について解説しています。
入居待ち以外で断られた方への対応策や介護施設ごとの入居難易度などもまとめました。
スムーズに介護施設への入所を決められる可能性を高められる相談先も含めて気になる方は、ぜひ参考にしてください。
介護施設に空きがないときの対応策
介護施設に空きがない場合、以下の対応を講じるのがおすすめです。
- ケアマネジャーに相談する
- 複数の施設に申し込む
- 介護サービスを利用して在宅介護する
- ショートステイを活用する
- 民間の紹介窓口や地域包括支援センターに相談する
入居希望の老人ホームに空きがなく、困っている方はぜひ参考にしてください。
ケアマネジャーに相談する
入居を希望する介護施設に空きがない場合、担当のケアマネジャーにまず相談しましょう。
ケアマネジャーは、介護や福祉の専門知識を持ち、地域の介護サービスに精通しています。
利用者や家族の状況に応じた適切なアドバイスを提供してくれます。
ケアマネジャーが持つネットワークを活用した上で、ほかに空きのある施設や代替案を探してもらえるのが特徴です。
相談する際は、家族の希望や介護が必要に感じた理由などを正確に伝えるのが大切です。
複数の施設に申し込む
複数の介護施設に同時に申し込むと、空きが出た際に早く入居できる可能性が高まります。
また、介護施設に空きがないとき、待機リストに登録しておけば、空きが出た際施設から連絡が来ます。
たとえば以下の介護施設を複数申し込むのが1つの手段です。
- サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
- グループホーム
- 有料老人ホーム(住宅型、介護付き)
候補となる施設のリストを作成し、各施設の特徴や費用、サービス内容を詳しく調べましょう。
複数の介護施設に申し込むと、空きがない期間にほかの施設を比較できるため、時間の有効活用につながります。
なお、いいケアネットでは、老人ホーム探しのための入居無料相談を受け付けています。
介護サービスを利用して在宅介護する
希望する介護施設に空きがないときの一時的な対応として、訪問介護やデイサービスなどの介護サービスを利用するのもおすすめです。
訪問介護やデイサービスなどの地域密着型サービスは、在宅での生活を支える強力なサポートとなります。
介護サービス名 | 内容 | 目的 |
訪問介護 | 食事、入浴、排泄介助 | 日常生活のサポート |
デイサービス | 活動支援、リハビリテーション | 介護者の負担軽減 |
訪問看護 | 健康管理 | 医療系サービス |
訪問リハビリテーション | 機能回復 | 医療系サービス |
上記の介護サービスを利用する際、ケアマネジャーと話し合った上で決めると、必要に応じたサービスを提案してくれます。
ショートステイを活用する
ショートステイの活用も、介護施設に空きがないときの一時的な対応策として有効です。
ショートステイとは、最長30日間の連続利用が可能な介護施設で、介護が必要な高齢者が短期間、施設に滞在して介護サービスを利用できます。
在宅介護を担う家族の負担を軽減できるため、介護者が休息を取る機会が得られます。
急な入院や家族の事情で一時的に介護ができなくなった場合でも利用可能です。
しかし、多くのショートステイが、予約が必要になるケースが多いため、施設ごとの条件を確認しておきましょう
民間の紹介窓口や地域包括支援センターに相談する
民間の紹介窓口や地域包括支援センターでは、専門のスタッフが施設探しをサポートしてくれます。
民間の紹介窓口と地域包括支援センターとでは、以下のような違いがあるため、状況に応じて併用して相談するのがおすすめです。
民間の紹介窓口 | 地域包括支援センター | |
特徴 | 専門のコンシェルジュが個々のニーズに合わせた施設を提案 | 公的機関で地域の介護資源に精通 |
情報提供 | 地域の最新の空き情報 | 介護保険の利用方法や地域のサービスについてのアドバイス |
支援内容 | 効率的に候補を見つける | 在宅介護支援策の提案、介護者の負担軽減サポート |
介護施設探しの初期段階で民間の紹介窓口や地域包括支援センターを利用すると、時間と労力の大幅な節約につながります。
なお、いいケアネットでも、入居者様の身体状況に合わせたご提案ができますので、お気軽にお問い合わせください。
ご希望に合った介護施設をお探しします。
関連記事:高齢者とその家族をサポートする地域包括支援センターとは
「空きがない」以外の理由で介護施設に入れない場合の対応策
希望する介護施設に入居できない理由が「空きがない」以外の理由で入れない場合、まずは入居できない理由を聞きましょう。
納得できる理由であれば、適宜「軽減制度」を利用しておくのがおすすめです。
ここからは、それぞれの対応策について深掘りしていきます。
入居できない理由を聞いておく
介護施設に入居を希望しても、受け入れを断られるケースがあります。
言わば「入居待ち状態」ではないタイミングで受け入れを断られた場合、以下の要因が考えられます。
- 要介護度が施設の受け入れ基準に合わない
- 医療ニーズが高く対応が困難とされるなど
たとえば認知症が進行している方や特定の疾患を抱えている方、特別な施設や設備が必要です。
一般的な介護施設への入所では対応が難しいと判断される可能性があります。
また「入居できない」と断られた理由を聞いておくと、次の介護施設選びに役立ちます。
ケアマネジャーや民間の紹介窓口などへの相談時にも役立つ情報になるため、不満に感じず冷静さを保ちながら理由を聞いておきましょう。
軽減制度を利用する
希望する介護施設に空きがない以外の理由で入居を断られる理由として、施設利用料が原因になっている可能性もあります。
年金収入だけでは介護施設の利用料が補えなかったり、生活費の支払いが困難だったりした場合にも利用すべき制度が「軽減制度」です。
軽減制度とは、特定の条件を満たせば、介護施設の利用料金を一部または全部免除される制度です。
各制度の一例と概要を以下の表でまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
制度名 | 概要 |
特定入居者介護サービス費(負担限度額認定制度) | 低所得者向けの食費・居住費軽減。
市町村民税非課税・預貯金などが一定額以下。 |
高額介護サービス費 | 月額の介護サービス利用料が一定額を超えた場合に払い戻し。
所得に応じた自己負担の軽減。 |
高額医療・高額介護合算療養費制度 | 医療費と介護サービス費の合計負担が限度額を超えると払い戻し。 |
医療費控除 | 医療費の所得控除(一定額超過分)。
老人ホームでの医療・介護サービス費用も対象。 |
障害者控除 | 要介護認定者は確定申告で控除可能。
市区町村からの「障害者控除対象者認定書」が必要。 |
生活保護 | 収入・資産が少ない場合に生活費支給。
厳格な資産調査と受給要件あり。 |
関連記事:介護保険の「負担限度額認定制度」とは?費用負担を軽くする上限とは
そもそも介護施設に入れない理由とは
ここからは、介護施設に空きがなく入れない状況になる理由について、より深く解説していきます。
施設ごとの入居難易度とあわせて紹介します。
【種類別】施設ごとの入居難易度
介護施設ごとで異なる入居条件や難易度は以下の通りです。
施設の種類 | 入居条件 | 入居の難易度 |
特別養護老人ホーム(特養):公的施設 | 要介護度3以上、在宅での生活が困難な方 | 入居が困難 |
介護老人保健施設(老健):公的施設 | 要介護1以上、一定の医療・介護が必要な方 | 特養に比べると入居しやすいが、90日で自宅復帰することが目的のため長期入居は出来ない |
介護医療院:公的施設 | 要介護1以上、医療と介護が必要な方 | 医療処置が必要な方にとっては入居しやすい |
グループホーム:民間施設 | 要支援2以上の認知症の方で施設と同じ市に住民票がある方 | 空き状況によって異なる |
サービス付き高齢者向け住宅:民間施設 | 原則として60歳以上の高齢者
施設により入居条件が異なる場合もある |
比較的入居しやすい |
有料老人ホーム:民間施設 | 原則として60歳以上の高齢者と60歳以下の要支援・要介護認定を受けている方
施設により入居条件が異なる |
比較的入居しやすい |
※上記は一般的な傾向であり、個々の施設によって入居条件や難易度は異なります。
介護施設に空きがない主な理由
介護施設の入所を希望していても、空きがない状況になる主な理由は、需要と供給の不均衡さが挙げられます。
高齢化社会が進む中、介護が必要な高齢者の数は急増していますが、特別養護老人ホームのような介護施設では、入居待ちになるケースが大半です。
実際に厚生労働省による調査結果によると、特別養護老人ホームに入所希望している方のうち、10.6万人の方が入居できず、在宅介護になっています。
特別養護老人ホームに入居できる要介護3以上の方は、施設側の問題で空きがない状況になっている可能性があるのです。
参考:厚生労働省「特別養護老人ホームの入所申込者の状況(令和4年度)」
関連記事:老人ホームに入れない理由は?施設の受け入れ体制や入居待ち期間について解説
介護施設に空きがないときは冷静に対処しよう!【まとめ】
希望する介護施設に空きがない場合、ケアマネジャーや民間の相談窓口などに相談しつつ、複数の施設に申し込むのがおすすめです。
状況に応じてほかの介護サービスやショートステイを利用すると、介護を必要とする本人にとっての楽しみが増えるでしょう。
冷静な対応をするためにも、入居を断られた理由を聞いておき、軽減制度の利用も視野に入れておきましょう。
大阪を中心に、多数の高齢者向けの介護施設の情報を掲載する「いいケアネット」では、老人ホームに関する疑問やそれにまつわる情報を「いいケアジャーナル」で随時更新中!

この記事の監修者
いいケアネット事務局
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