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老人ホームの費用が払えない!原因から対処法まで解説

老人ホームの費用が払えない!原因から対処法まで解説

「老人ホームの費用、払えなくなったらどうしよう…」そんな不安を抱えていませんか?

この記事では、老人ホームの費用が払えなくなる原因から、滞納による退居のリスク、さらには費用負担を軽減するための対処法まで、幅広く解説しています。

読み進めれば、費用の悩みを少しでも軽減できるヒントが得られるはずです。

目次

老人ホームの費用が払えないとどうなる?

老人ホームの費用が払えなくなると、退居や身元引受人への請求が発生する可能性があります。老人ホームを利用するときは、費用が払えなくなった際の具体的な影響を理解しておくことが重要です。

以下では、本人が払えなくなったときの影響や退居の可能性について、それぞれ解説します。

本人が払えなくなったら身元引受人が払うことに

老人ホームの居住費用は基本的に本人の負担となりますが、本人が支払い不能になった場合、身元引受人に請求されることがあります。

老人ホーム入居中に介護度の進行などで費用が増え、支払いが難しくなった場合、契約時に指定された身元引受人(多くの場合、配偶者や子ども)に支払いが求められます。

こうした仕組みにより、入居者自身が費用負担を担えない状況に陥ったとしても、老人ホームでの生活を継続することが可能となります。

滞納から数ヶ月で退居の可能性も

老人ホームにおける入居費用の支払いが滞った場合でも、入居者がすぐに退去させられるわけではありません。通常、3〜6ヶ月ほどの猶予期間が設けられています。

この猶予期間は、入居者や身元引受人にとって、費用の支払い計画を再検討し、必要な手続きを行うための重要な時間です。しかし、猶予期間が経過し、依然として費用の支払いが行われない場合は、契約解除の予告がなされ、その後、強制的に退去を求められることになります。

また、猶予期間は施設によって異なり、1〜2ヶ月と設定されている場合もあるため、入居時には契約書や重要事項説明書の内容をしっかりと確認することが重要です。

老人ホームの費用が払えなくなる主な原因

老人ホームの費用が払えなくなる主な原因としては、次の4つが挙げられます。

  • 介護度の進行による費用増加
  • 不動産の売却が困難
  • 投資による収入の減少
  • 金銭援助をしていた家族の減収

以下で、それぞれ解説します。

介護度の進行による費用増加

介護が必要になり老人ホームに入居した後、病気や怪我などによって、さらに高度な介護が必要となる場合があります。例えば、もともと足腰が弱くバリアフリーの施設に入居していた人が、後に認知症の症状が進行し介護度が上がることがあります。

このような状況になると、介護にかかる費用が入居当初より増えたり、より専門的な施設への転居が必要となったりと、費用が増大してしまいます。その結果、入居者本人や身元引受人が支払いを続けられなくなります。

この問題への対応として、入居時には将来の介護ニーズの変化に備え、施設側との契約内容を確認し、可能な限り将来的な費用増加に対する計画を立てておくことが重要です。

不動産の売却が困難

老人ホームに入居する際に必要な費用を捻出する方法として、貯金や年金のみに頼るのではなく、資産を売却する選択肢があります。具体的には、使用しなくなる自宅の売却が考えられます。

買い手がすぐに見つかれば問題はありませんが、立地や物件の状態が良くない場合は売却に時間がかかることがあります。そのため、老人ホームへの入居資金を自宅の売却に頼る場合には、市場の状況をよく把握し、計画的に進めることが大切です。

投資による収入の減少

老後の生活資金を捻出する方法の一つとして、投資を利用する選択肢があります。しかし、この方法を選択する際には、投資が常に収益を生む保証がないことを理解し、収入の減少、収入の喪失、投資元本の減少の可能性も考慮に入れる必要があります。

例として、不動産投資としてのアパート経営が挙げられます。不動産投資は、一見安定した収入源のように思えますが、居住者が転居するなどして空室が発生し、新たな入居者が見つからない場合、予想していた収入が得られなくなるリスクがあります。

このような状況は、不動産市場の変動、地域の人口動態、物件の状態など、さまざまな外部要因に左右されます。したがって、老後の生活資金の捻出方法として投資を考える場合、収益性だけでなくリスクも十分に評価し、投資元本が減少する可能性を含めた慎重な計画と準備が求められます。

金銭援助をしていた家族の減収

老人ホームへの入居に必要な費用を本人の収入や貯蓄だけで賄えない場合、家族がその費用の捻出を担うことがあります。しかし、家族が直面する経済的な困難により、この支援が継続できなくなるリスクもあります。

例えば、職場の倒産や整理解雇などにより収入が途絶えると、老人ホームの費用を支払うことが難しくなります。このような状況は、老人ホームの費用だけでなく、日常生活における他の必要経費にも影響を及ぼす可能性があります。

したがって、老人ホームへの入居費用のために家族が経済的支援をする場合、将来的な経済状況の変化に備えて、財務計画を慎重に立てることが重要です。これには、緊急時の資金確保や、収入源の多様化、さらには老人ホームの費用に関する支払いプランの見直しなど、複数の対策を講じることが含まれます。

対処法その1:減免・助成制度を活用する

減免・助成制度を活用する

老人ホームの費用が払えないときの対処法として、以下のような減免・助成制度を活用する方法があります。

  • 高額医療・高額介護合算制度
  • 介護保険料の減免制度
  • 特定入所者介護サービス費
  • 自治体の助成制度
  • 生活保護の受給

以下で、それぞれ解説します。

なお、市町村により若干制度が異なったり、詳しい知識がないと条件や申請方法などがわかりにくいので、必ず市町村の役所に問い合わせ確認の上申請をしましょう。

参考:厚生労働省『サービスにかかる利用料

高額医療・高額介護合算制度

高額医療・高額介護合算療養費制度は、自己負担が限度額を超えた場合に差額が払い戻される制度です。この制度の背景には、医療保険と介護保険を通じて発生した1年間の自己負担額を一定の基準で合算し、負担の過重を防ぐという目的があります。

具体的には、自己負担額は医療保険上の世帯単位で合算され、その限度額は被保険者の年齢や所得、加入している医療保険の種類によって異なります。

また、対象となる人には申請書が送付され、必要事項を記入のうえ市区町村にの担当窓口に提出することで、制度の利用が可能となります。医療・介護サービスを多く利用している場合は、高額医療・高額介護合算療養費制度を活用して費用負担を減らしましょう。提出や問合せの担当窓口は役所に確認しましょう。

介護保険料の減免制度

生計が困難な人は、一定の条件を満たせば介護保険料と介護サービス費の減免が受けられます。この制度の目的は、経済的に厳しい状況にある人々が適切な介護サービスを受けられるよう支援することにあります。災害など特別な事情を持つ人も介護保険料の減額対象となり得ますが、その条件は市区町村によって異なりますので役所の担当窓口に問い合わせ、相談・申請をしましょう。

介護サービス費の減免を受けるためには、以下のような5つの条件が設けられています。

  • 世帯の年間収入が基準収入以下
  • 預貯金額が基準貯蓄額以下
  • 日常生活に必要な資産以外を所有していない
  • 扶養できる親族による支援を受けていない
  • 介護保険料を滞納していない

これらの条件を満たすことで、生計が困難な人は介護保険料と介護サービス費の減額を受けられます。詳しくは役所の担当窓口で確認しましょう。

特定入所者介護サービス費

特定入所者介護サービス費は、所得が低い人向けの制度です。この制度を利用することで、介護施設に入居する際の住居費や食費の自己負担額を軽減できます。

利用手続きは、市区町村に申請後、介護保険負担限度額認定証を受け取り、対象施設に提示する流れになります。ただし、対応施設は介護老人福祉施設や介護老人保健施設など、限られた施設に限ります。詳しい条件や担当窓口は役所へ確認しましょう。

また、利用できる対象者は生活保護被保護者や市町村民税非課税の老齢福祉年金受給者など、所得や貯蓄額に応じて3段階に分類されます。自己負担額は施設や区分によって異なり、1日あたり1,000円から2,500円程度となります。

関連記事:「介護保険の「負担限度額認定制度」とは?費用負担を軽くする上限とは」

自治体の助成制度

非課税世帯など、所得が低い方を対象に介護サービス費を助成する自治体独自の制度が存在します。

特別養護老人ホームや介護老人保健施設、介護医療院やショートステイなど、幅広い介護施設のサービスが対象となります。

この制度を利用するには、条件や申請手続きが地域によって異なるため、詳細は市区町村の窓口に問い合わせましょう。

生活保護の受給

年金受給者でも、生活が困窮している場合には生活保護の受給が可能です。数は多くありませんが、生活保護を受給しながら入居できる有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅が存在します。

介護にかかる費用は生活保護の支援対象になります。年金だけでは生活が苦しく、頼れる親族がいない場合は、生活保護の受給を検討しましょう。

相談する窓口としては、市区町村の生活支援担当窓口、ケースワーカー、ケアマネジャーがあります。これらの窓口では、生活保護に関する相談から申請手続きの支援、さらには個々の状況に応じた適切な施設やサービスの紹介も行われます。

参考:厚生労働省『生活保護制度

関連記事:生活保護受給者でも老人ホームは入居できる?利用時の注意点や費用について」

対処法その2:費用負担の少ない老人ホームを選ぶ

老人ホームの費用が払えないときの対処法として、なるべく費用負担の少ない老人ホームを選ぶ方法があります。

ここでは、老人ホームの選び方について解説していきます。

費用が低く設定されている介護施設を選ぶ

公的施設の費用は、一般的に民間施設より安く設定されています。しかし、中には費用が比較的安い民間施設も存在します。重要なのは、必要なサービスを慎重に検討し決定することです。

また、複数の施設を調査し、費用の相場を理解することも大切です。具体例として、老人ホームの種類ごとに見ると、入居一時金と月額相場は以下のようになります。

  • 介護付き有料老人ホーム:入居一時金が無料から数百万円、月額相場が15万円から30万円程度
  • 住宅型有料老人ホーム:入居一時金が無料から数百万円、月額相場が15万円から30万円程度
  • グループホーム:入居一時金が無料から数十万円、月額相場が15万円から20万円程度
  • サービス付き高齢者向け住宅:入居一時金が無料から数十万円、月額相場が10万円から30万円程度

これらの情報から、公的施設と民間施設の費用を比較検討し、個人のニーズに合った選択をすることが重要です。

従来型(多床室)の施設を選択肢に

多床室、すなわち相部屋の利用は、料金が個室に比べて安いというメリットがあります。このため、相部屋での生活に抵抗がない方は、多床室がある施設を選択すると費用を抑えられます。

しかし、相部屋利用の際にはいくつかのデメリットも考慮する必要があります。例えば、夜間に他の入居者のいびきや足音が気になって眠りにくい、性格や好みが合わない人と同室になった場合のストレス、プライベートな時間や空間の確保が難しいことなどが挙げられます。

これらの点を踏まえ、相部屋のメリットとデメリットを総合的に判断し、自身の生活スタイルや価値観に合った施設選びをすることが大切です。

施設の立地を見直す

介護施設の選択において、立地は費用に大きく影響します。都心部や駅に近い施設は、地方や駅から遠い施設に比べて高額になる傾向があります。したがって、様々な施設を比較検討することが重要です。

例えば、マイカーで通うことを想定している場合は、駅から遠い場所にある施設を選択することで、継続的なコストを抑えることが可能です。ただし、家族の面会が大変になる可能性がありますので、この点を十分に考慮する必要があります。

施設選びは立地のメリットとデメリットを総合的に判断し、本人および家族のニーズや状況に最も合った選択をすることが大切です。

関連記事:住宅型有料老人ホームの入居費用はいくらかかる?返還制度もあわせて解説」

関連記事:「老人ホーム施設の入居費用は年金で足りる?費用目安や対策ポイント」

老人ホームの費用が払えないときの対処法【まとめ】

老人ホームの費用負担が増える原因として介護度の進行、不動産売却の難しさ、投資収入の減少、家族の経済的支援の難しさが挙げられます。これに対し、減免・助成制度の活用や費用負担の少ない施設選びが有効な対処法となります。

高額医療・介護合算制度や特定入所者介護サービス費、自治体の助成制度などの公的支援を利用して、費用負担を減らす工夫をしましょう。また、施設選びでは公的施設の選定や相部屋利用、立地の再検討が費用削減に繋がります。

ただし、老人ホーム探しは多くの時間と労力を要します。老人ホームの費用で悩んだときは『いいケアネット』で、あなたに合った老人ホームを見つけましょう。

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この記事の監修者

いいケアネット事務局

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