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【デイサービス】介護認定なしの人は料金いくら?減額のポイントなどを解説

「最近、デイサービスを利用してみたいと思っているけれど、介護認定なしでも利用できるのかな?」と悩んでいませんか?

デイサービスは介護認定なしの健康な人でも利用できますが、要介護認定が必要です。

この記事では、デイサービスの利用料金や減額のポイントなどをわかりやすく解説しています。

この記事を読むと、自分に適したデイサービスを見つけるための情報が手に入り、充実した生活を送るための一歩を踏み出せるでしょう。

多数の高齢者向けの介護施設の情報を掲載する「いいケアネット」では、老人ホームに関する疑問やそれにまつわる情報を「いいケアジャーナル」で随時更新中です。

そもそも介護認定なしでデイサービスを利用するのは難しい

デイサービスは、公的介護保険であるため、介護認定なしでサービスを利用するのは困難です。

厚生労働省でも、デイサービスを含めた施設の利用を以下のように定めています。

介護保険施設については、介護保険法上、要介護者に対してサービス提供を目的とする施設とされており、同施設に対し要介護者以外の者を全額自己負担により入院・入所させることについては、施設の目的外の利用となるものであり認められない。

引用:厚生労働省「要介護者等以外の自費負担によるサービスの利用について」

上記の「目的」とは、利用者が孤独に感じたり身体機能を維持・向上を目指したりするのが、デイサービスを含めた施設の目的と言えます。

つまり、介護認定なしの人は「自立した日常生活を送れる人」と捉えられるため、デイサービスを利用しにくくなるのです。

介護認定なしでデイサービス利用する際の料金相場

介護認定なしの場合、原則としてデイサービスは利用できません。

ただし、事業所によっては自費デイサービスの受け入れをしている場合もあります。

また、介護保険外サービスや地域のボランティアなどを活用するのも方法の1つです。

以下では一般的なデイサービスの費用相場を紹介します。

目次

介護認定なしの場合は1万円程度

介護認定なしの人がデイサービスを利用した際の料金相場は、約1万円です。

原則、介護認定なしでデイサービスを利用できませんが、実費リハビリを受け付けているデイサービスもあります。

施設数も比較的少なく、費用も高めなので継続的な利用には不向きです。

しかし実費リハビリになるため、日数の上限や自分が通いたいときに通えるのがメリットです。

病院のリハビリが終わっても専門家によるリハビリを受けたい人は、介護認定なしで利用できるデイサービスを探してみるのも1つの選択肢になります。

介護保険が適用された場合は1,000円〜2,000円程度

デイサービスの費用相場は施設によって異なりますが、一般的には1回あたり1,000〜2,000円程度とされています。

ただし、デイサービスの費用には、介護保険の適用範囲と適用範囲外の費用があります。

以下に介護保険の適用範囲と適用範囲外の料金表をまとめました。

【介護保険適用範囲内】

料金 自己負担の目安
利用料 1割負担

350〜1,200円

サービス加算 1割負担

40〜200円

【介護保険適用範囲外】

料金 自己負担の目安
食費 全額負担

500〜1,000円

日用品(おむつや歯ブラシなど) 全額負担

100円〜

上記はあくまで目安になります。

施設によって料金が異なる点には注意が必要です。

デイサービスの利用料金が決まるポイント

ここからはデイサービスの料金が決まる「利用料」について深掘りしていきます。

デイサービスを利用した時間や施設の規模によって異なるため、ぜひ参考にしてください。

利用した時間と要介護度

デイサービスの利用料は、利用した時間や要介護度によって料金が決まります。

以下の料金表では、厚生労働省の「介護報酬の算定構造」を参考にし、1単位1円で算出してまとめました。

要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
3~4時間未満 368円 421円 477円 530円 585円
4~5時間未満 386円 442円 500円 557円 614円
5~6時間未満 567円 670円 773円 876円 979円
6~7時間未満 581円 686円 792円 897円 1,003円
7~8時間未満 655円 773円 896円 1,018円 1,142円
8~9時間未満 666円 787円 911円 1,036円 1,162円

なお、お住まいの市区町村によって1単位ごとの料金が異なるため、事前に介護保険サービスの単位を確認しておきましょう。

参考:厚生労働省「介護報酬の算定構造」

施設の規模

デイサービスの料金は、施設の規模によっても変動します。

規模によって異なる種類や料金は、以下の表でまとめたので、ぜひ参考にしてください。

種類 規模 料金目安
地域密着型 利用定員18人以下 750円
通常規模型 月の平均利用定員が750人以下 655円
大規模型(Ⅰ) 月の平均利用定員が900人以下 626円
大規模型(Ⅱ) 月の平均利用定員が901人以上 604円

(介護保険適用した要介護1の人が8時間デイサービスを利用したと想定し算出)

上記の料金表からもわかるように、デイサービスの規模が小さいほど料金は高く、規模が大きくなるにつれて料金が安くなる特徴があります。

参考:厚生労働省「介護報酬の算定構造」

お住まいの地域

デイサービスの利用料は、地域によって単位が異なります。

地域によって1級地から7級地、その他で分かれており、それぞれの地域で異なる単価は以下の通りです。

規模 単価 地域区分例
1級地 10.90円 東京23区
2級地 10.72円 東京都町田市、神奈川県横浜市、大阪府大阪市など
3級地 10.68円 埼玉県さいたま市、千葉県千葉市、東京都八王子市など
4級地 10.54円 茨城県牛久市、大阪府豊中市、兵庫県神戸市など
5級地 10.45円 愛知県豊田市、京都府京都市、福岡県福岡市など
6級地 10.27円 宮城県仙台市、栃木県宇都宮市、和歌山県和歌山市など
7級地 10.14円 静岡県浜松市、岡山県岡山市、香川県高松市など
その他 10円 1〜7級地に該当しない地域

参考:厚生労働省「地域区分について」

地域によって異なる施設探しでお困りの場合は「入居無料相談」から気軽にお問い合わせください。

利用する施設やサポート内容によってサービス加算が適用される

デイサービスは、施設で受けるサポート内容や人員体制の強化によって「サービス加算」が適用されます。

ここからはデイサービスの料金にも関係するサービス加算について解説します。

サービス提供体制強化加算の適用

サービス提供体制強化加算とは、デイサービスを含めた施設の人員が基準値を満たしていると適用されるサービス加算です。

介護福祉士の資格を保有している従業員が多く、勤続年数が長い施設に適用されるため、質の高いサービスを利用したい人に向いています。

それぞれの加算料金や条件を以下の表でまとめました。

種類 加算料金(1回ごと) 条件
サービス提供体制強化加算(1) 22円 ・介護福祉士の在籍率が70%以上

・勤続年数10年以上の介護福祉士が25%以上

上記いずれかが該当した場合適用

サービス提供体制強化加算(2) 18円 ・介護福祉士の在籍率が50%以上
サービス提供体制強化加算(3) 6円 ・介護福祉士の在籍率が40%以上

・勤続年数7年以上の介護福祉士が30%以上

上記いずれかが該当した場合適用

参考:厚生労働省「介護報酬の算定構造」

入浴介助や口腔機能向上などの加算

サービス提供体制強化加算の条件を満たしていない施設でも、特定のサービスを受けた場合、サービス加算が適用されます。

サービスの内容や加算される料金は以下の通りです。

種類 サービス内容 加算料金(1回ごと)
入浴介助 入浴中のサポート 40〜55円
口腔機能向上 口腔機能に関する指導計画書の作成や個別指導 150〜160円
栄養改善 栄養に関する相談や栄養管理 施設により異なる

上記はあくまで参考例になり、他にも10種類以上のサービスが展開されています。

サービス内容や料金が気になる人は、利用する施設に問い合わせて確認しましょう。

参考:厚生労働省「介護報酬の算定構造」

介護認定なしでもデイサービスの料金を抑える方法

介護認定なしでもデイサービスの料金を抑えたい場合、まずあげられるのが送迎の有無でしょう。

施設の規模はお住まいの地域によって変動するため、長距離の送迎に対応している施設を探すより、送迎をおこなっていない施設を選ぶのが無難です。

しかし、サービス加算が適用される施設の場合、利用料が高くなってしまうため「高額介護サービス費制度」を利用するのもおすすめです。

高額介護サービス費制度とは、デイサービスを含めた施設を1カ月利用した際の料金が高額になった際に適用される制度です。

世帯年収が基準値を超えると適用になる制度ですが、介護認定なしでは制度を利用できません。

つまり、介護認定なしでデイサービスの利用料を抑えるには、送迎なしの施設でサービス加算が適用されない施設を探す必要があるのです。

また、介護認定なしで受け入れている施設を探すだけで苦労してしまいます。

大阪を中心に、多数の高齢者向けの介護施設の情報を掲載する「いいケアネット」では、老人ホームに関する疑問やまつわる情報を「いいケアジャーナル」で随時更新中です。

参考:厚生労働省「令和3年8月利用分から高額介護サービス費の負担限度額が見直されます」

介護認定なしでデイサービスを利用する前に事前確認をしよう【まとめ】

健康な人でもデイサービスは利用できますが、要介護認定が必要です。

デイサービスは、食事や入浴、レクリエーションなどのサービスを提供しており、高齢者や障がい者が日中を楽しく過ごせるようにサポートします。

一部のデイサービスは介護認定を受けていなくても利用できますが、料金が異なるため注意が必要です。

自分に適したデイサービスを見つけて、充実した生活を送りましょう。

ただし、デイサービスは在宅介護が主軸となっている場合にのみ有効な介護サービスです。

もし、家族にとって介護の負担が多すぎると感じているなら、老人ホームへの入居も検討しましょう。

デイサービスを介護認定なしの人が利用する上でよくある質問

ここからはデイサービスを介護認定なしで利用したい人がよく抱える質問を取り上げます。

  • そもそもデイサービスはどんな施設なの?
  • 施設選びのポイントは?
  • 介護認定なしでも利用できるサービスはないの?
  • デイサービスは医療費控除される?

順番に解説していくので、ぜひ参考にしてください。

そもそもデイサービスはどんな施設なの?

デイサービスとは、高齢者や障がい者が充実した日中を過ごすための施設です。

原則、日中のみ利用でき地域密着型の施設が多い特徴があります。

デイサービスにも以下のような数類によって分けられています。

  • 身体機能の維持・向上を目的としたリハビリテーション型
  • 高齢者が楽しく過ごせるレクリエーション型
  • 認知症の人に対応したサービスを提供する認知症対応型
  • 医療的ケアが必要でも利用できる療養型
  • そのまま宿泊もできるお泊りデイサービス

目的に応じたデイサービスを利用していきましょう。

なお、以下の記事ではデイサービスがどんな施設なのか、より詳しく解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。

関連記事:デイサービス(通所介護)ってどんなところ?

施設選びのポイントは?

デイサービスを選ぶ際には、以下のポイントに注意して選びましょう。

  • 利用者のニーズに合ったサービスが提供されているか
  • 施設の雰囲気やスタッフとの相性が良いか
  • 施設の立地やアクセスは良好か
  • 料金や利用可能時間は適切か

上記のポイントを考慮しながら、自分に合った施設を選びましょう。

ケアマネジャーに相談したり、施設を見学したりして、利用する前に必ず目的に適した施設かをチェックしておきましょう。

施設探しでお困りの場合は「入居無料相談」から気軽にお問い合わせください。

介護認定なしでも利用できるサービスはないの?

介護認定がない場合でも、一部のデイサービスでは健康な人向けのプログラムが用意されている施設があります。

ただし、利用料金は全額自己負担となる点には注意が必要です。

また、以下のような介護保険外サービスや地域ボランティアも利用できます。

  • 家事代行サービス
  • 外出支援サービス
  • 見守りサービス
  • 宅食サービス

上記の介護保険外サービスや地域ボランティアを利用したい場合は、各自治体の担当窓口や地域包括支援センターへ相談しましょう。

参考:全国社会福祉協議会「地域福祉・ボランティア」

デイサービスは医療費控除される?

デイサービスは原則、医療費控除は対象外です。

そもそも医療費控除は、治療を目的にした場合適用されます。

デイサービスは福祉系サービスに該当するため、医療保険は適用外です。

しかし、訪問看護やリハビリなど治療を目的にした介護サービスを併用させれば、医療費控除が適用されるケースもあります。

なお、医療費控除が適用されるのは利用料とサービス加算のみになります。

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この記事の監修者

いいケアネット事務局

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