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認知症カフェとは?目的・メリット・探し方について詳しく解説

国の認知症施策の一種に「認知症カフェ」と呼ばれるサービスがあることをご存じでしょうか。カフェと言えば、飲食店のカフェをイメージする方が多いかもしれませんが、認知症カフェは、認知症の人やその家族、地域住民、介護や福祉の専門家など誰でも気軽に集まる場所です。ここでは、認知症カフェの目的やメリット、探し方などについて詳しくご紹介します。

目次

認知症カフェとは

認知症カフェとは、認知症の当事者やその家族、地域の人々などが集まってコミュニケーションを取ることができるカフェです。地域の住民のように認知症当事者と直接的な関わりがない人とも会える場合があります。さらに、医療専門職の人が参加しているケースもあり相談や、認知症に関する情報交換や悩みを共有し相談できる場所です。
また、認知症カフェという名称だけでなく、オレンジカフェ等様々な名称で運営されています。

認知症カフェの目的

それでは、認知症カフェは何を目的に存在しているのか詳しく見ていきましょう。

介護される・することに対するストレスの軽減

認知症に限らず、介護される側もする側もストレスが溜まるものです。認知症患者は家に閉じこもりがちになる傾向があります。その結果、他の人とのコミュニケーションが極端に少なくなり、孤立してしまうことが少なくありません。認知症カフェでは、同じ境遇の人や認知症の専門家と交流を持てるため、介護の悩みを共有することでストレスを軽減できます。
もし認知症の本人が行きたがらない場合でも、まずはご家族だけで訪れることもできます。

また、地域の人との交流では、認知症に対する理解を深めてもらうことに繋がります。その結果、認知症患者にとって住みやすい街に変わっていく可能性もあるでしょう。

認知症カフェで行うこと

それでは、認知症カフェではどのようなことを行うのか、詳しく見ていきましょう。

コミュニケーションや情報交換

認知症カフェを提供しているのは、医療法人や社会福祉法人、NPOなど、介護や医療に理解・知見がある団体です。運営者が提供する飲料やお菓子などを楽しみながら、同じ境遇の人や医療専門職の人、地域の住民などとコミュニケーションを取ります。話の内容に制限やルールはありません。

認知症の介護に関する相談

認知症カフェでは、介護福祉士や看護師など、認知症患者の介護に関する知識を持つ人物が参加しています。認知症患者やその家族が介護に対して抱えている悩みを相談し、アドバイスを受けることができます。また、認知症カフェにはさまざまな分野の人が集まるため、連携が深まるきっかけになるケースも少なくありません。

アクティビティ

認知症カフェでは、筋力トレーニングやエクササイズといった身体を動かすアクティビティから、料理やパソコン、将棋、手芸といった趣味まで楽しめます。これらの活動を通じて心身の健康をサポートするほか、ストレスを発散させることができます。

認知症カフェの参加条件

認知症カフェの開催時間は月1~2回、約2時間ほどです。参加料金は無料と有料のケースがあり、有料でも1回数百円です。そのため、金銭的な負担を気にせずに参加できるのではないでしょうか。参加条件は特に設けられていませんが、事前に申し込みが必要な認知症カフェもあります。まずは、参加を検討しているお住いの役所高齢者担当課、地域包括支援センターなどに連絡してみましょう。

認知症カフェに参加するメリット

認知症カフェに参加することには、次のようなメリットがあります。

孤立の防止

認知症の当事者や介護する人は自宅にこもりがちになります。認知症に対する不安や悩みを誰にも相談できずに抱え込み、ストレスを溜めてしまうケースが少なくありません。認知症カフェに参加することで人との接点が生まれ、コミュニケーションを通じて心の健康が保たれたり、ご家族にとっても息抜きする場所として貴重です。入手した情報がきっかけで介護の負担が軽くなったりする可能性があります。

認知症の進行抑制に繋がる可能性がある

人とのコミュニケーションや参加する介護福祉士や看護師・作業療法士などの専門家の参加や会場により異なりますが、手芸・脳トレーニング、囲碁や将棋などの活動により認知症の進行を抑制できる可能性があります。

参加する事で、新しい趣味や熱中できるものを見つけられることもあります。そのため、認知症の当事者同士、そうではない人と積極的にコミュニケーションを取ることには大きな意義があると言えるでしょう。

介護者の悩みを軽減できる

認知症患者を介護する人の悩みを同じ境遇の介護者に相談することで、不安や悩みが解消する可能性があります。また、認知症介護の専門家や医療の専門家からアドバイスを得られ、日々の介護の負担が軽くなることもあるでしょう。

探し方

お住いの地域にある「地域包括支援センター」や市役所・区役所に問い合わせるとすぐにわかります。
認知症カフェの多くはホームページを作成していることが多いのでインターネットで検索することもできます。

まとめ

認知症カフェでは、認知症患者やその介護者、医療専門職の人、地域の住民などがコミュニケーションを取ります。認知症の進行に良い影響を与えられるほか、介護者のストレスの軽減が期待できます。

この記事の監修者

いいケアネット事務局

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