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特別養護老人ホームに出す申請書の入所希望理由の書き方や例文を紹介

現在、国内にはさまざまな介護施設、福祉施設がありますが、一際人気を集めているのが「特養」と呼ばれる特別養護老人ホームです。

特養は、費用面やサービスの範囲などから多くの世帯で選ばれています。一方で、その人気の高さから「入所しにくい」「待機が長くなりやすい」といったデメリットもあるのが現状です。

本記事では、早期入所の可能性を高める申請書の入所希望理由の書き方を例文を交えて詳しく解説します。そのほか、特養への入所を早める5つのコツも紹介しているので参考にしてみてください。

特別養護老人ホーム(特養)とは?

特養とは、「特別養護老人ホーム」のことで、地方自治体や社会福祉法人が運営する公的な福祉施設です。民間の福祉施設に比べて費用が安く、看取りケアに対応している点が特徴です。

以下に特養と民間の福祉施設における特徴の違いをまとめました。

特養 民間の福祉施設
運営主体 地方自治体・社会福祉法人 民間企業
費用 月額数万円~ 月額数十万~数百万円
看取りケア あり 施設による

特養は月額数万円程度で利用できる施設が多く存在します。利用者の年金で費用をカバーできる金額なので、家族の経済的負担を軽減できる可能性があるでしょう。民間の福祉施設は、施設のグレードによって費用が高額になりやすく、月額数十万〜数百万円かかる施設もあります。

特養は、看取りケアにも対応しており、終末期ケアを希望する場合や家族が多忙な場合でも安心して利用できる点が魅力です。しかし、入所待機者が多く、すぐに入居できるとは限りません。

一般社団法人日本総合研究所の調査結果によると、入所申込から入所までにかかった期間は、3カ月未満の方が22.4%、1年以上かかった方は35.8%です。(参考1)入所までに1年以上待つ可能性を考慮すれば、早めに申請を開始したほうが良いでしょう。

関連記事:特別養護老人ホーム(特養)と有料老人ホームの違いとは?特徴を比較

関連記事:老人ホームに入れない理由は?施設の受け入れ体制や入居待ち期間について解説

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特別養護老人ホームの入所希望理由の書き方【例文あり】

特養は魅力的な福祉施設ではありますが、人気が高い背景から「なかなか入所できない」といった声がよく聞かれます。基本的には、空室が出るまでは待機し続けることになります。

入所を少しでも早めるためには、申請書に記載する入所希望理由の内容を充実させるのがポイントです。担当者に「この人は入所の優先順位が高い」と思わせる内容を記載できれば、入所までの期間短縮が期待できます。

申請書の入所希望理由は以下の2点を重視して記載します。

  • 本人の健康状態や生活状況をこまかく記載する
  • 在宅介護が難しい現状を具体的に記載する

例文も紹介しているので、ご本人の状況に合わせた記載内容を検討してみてください。

なお、申請書は市役所・区役所、各施設で入手できます。

申請書の形式はそれぞれ異なり、入所希望がチェック項目と自由記述欄の組み合わせの場合もあれば、チェック項目のみの場合もあります。チェック項目のみの場合は、申請書の最後に「自由記入欄」や「その他追記事項」などの項目が設けられているケースが多いので、それらの欄を活用してチェック項目だけでは伝えきれない状況を具体的に記述しましょう。

また、申請書には正確な情報を記載するのが基本です。虚偽の情報を記載したり、状況を過度に誇張したりするのは避けましょう。現状を正確かつ具体的に記載する意識を大切にしてください。

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目次

本人の健康状態や生活状況をこまかく記載する

特別養護老人ホームの入所を希望する理由は、本人の健康状態や生活状況を細かく記載する必要があります。施設入所の必要性を伝えるために欠かせない情報だからです。

ほとんどの申請書は、入所希望者の現在の健康状態や生活状況についてチェック項目で回答する形式になっています。チェック項目以外に自由記入欄が設けられている申請書も多いので、状況を詳しく記載しましょう。

以下は、具体性のある記載例文です。

【健康状態の例文】

  • 重度の認知症により、時間や場所の認識が困難です
  • パーキンソン病の進行により、日常生活動作全般に介助が必要です
  • 関節リウマチによる関節変形と疼痛のため、自力での移動が困難です
  • 脳梗塞後遺症の片麻痺により、日常生活動作の自立が難しい状況です
  • 骨粗鬆症による圧迫骨折を繰り返し、日常生活動作が著しく制限されています
  • 若年性認知症の進行により、コミュニケーション能力が著しく低下しています
  • 統合失調症による精神状態の不安定さから、服薬管理が困難です

【生活状況の例文】

  • 屋内では杖を使用し、屋外では車椅子が必要です
  • 一人での歩行は不安定で、常に付き添いが必要です
  • 嚥下機能が低下しており、刻み食やペースト食が必要です
  • 箸やスプーンをうまく使えず、手で食べることもあります
  • 一人での入浴は困難で、介助が必要です
  • 入浴中に転倒するリスクが高く、見守りが必要です
  • 排泄後に自分で後始末ができません
  • 排泄のタイミングが分からず、失禁することがあります

このように、具体的な症状や状況を詳しく記載すれば、優先度の判断材料として活用されやすくなります。

在宅介護が難しい現状を具体的に記載する

在宅介護が難しい現状も具体的に記載しましょう。在宅介護の現状を示す項目もチェック式で回答できる申請書が多い傾向にあります。

以下は申請書の入所希望理由欄チェック項目にもよく取り上げられている入所希望の理由です。

  • 介護する人が高齢や病気などで十分な介護ができない
  • 介護する人が仕事をしているため、十分な介護ができない
  • 介護する人の心身の負担が大きく、十分な介護ができない
  • 住環境の事情で十分な介護ができない
  • 施設や病院から退所を求められているが自宅での介護が難しい
  • 介護する人がいない

チェック項目以外に、自由記述欄があれば具体的な状況を記載しましょう。以下にいくつか例文を紹介します。

【例文①】
母は認知症を患っており、目が離せない状況です。私たち家族も高齢になり、十分な介護ができないため、特養への入所を希望します。

【例文②】
母は一人暮らしで、高齢のため日常生活に支障が出ています。私たち家族は遠方に住んでおり、すぐに駆けつけることができないため、特養への入所を希望します。

【例文③】
現在、◯◯病院に入院中ですが、病院からは◯頃に退院といわれています。私たち夫婦は仕事をしており、自宅での介護が難しいため、特養への入所を希望します。

現状の介護の困難さを具体的に説明すれば、入所の必要性がより伝わりやすくなります。

特別養護老人ホームに早く入所する5つのコツ

入所希望理由を具体的に記載する以外にも、特養に早く入所するコツはあります。ここでは5つのコツを紹介するので、申請時の参考にしてみてください。

  • 複数の特養に登録する
  • ユニットタイプに絞る
  • 積極的に福祉サービスを利用する
  • こまめに情報収集する
  • 企業に勤める

これらの方法を組み合わせれば、入所までの期間を短縮できる可能性が高まります。

関連記事:特養に早く入れる5つの方法とは?実際のデータも交えて徹底解説

複数の特養に登録する

早く特養に入所したいのであれば、複数の特養に登録しておくことをおすすめします。

特養の登録は必ずしも1つまでといったルールは設けられていません。同時に2か所や3か所など複数登録が可能です。

複数の特養に登録しておけば、入所できる確率が高まりますので「激戦区」にお住まいの方であれば、なおのこと複数の特養に登録しておくと良いでしょう。

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ユニットタイプに絞る

費用はやや高くなってしまいますが、特養を希望するのであれば「ユニットタイプ」をおすすめします。

特養には、1室に多数のベッドが設けられている「従来型」と、1室に1つのベッドが設けられている「ユニットタイプ」があります。

ユニットタイプのほうが月々の利用料金が数万円高くなりやすい点から、人気が低めです。そのため早急に特養に入所したいのであれば、ユニットタイプに絞って特養を探しましょう。

積極的に福祉サービスを利用する

デイサービスやショートステイなど、積極的に福祉サービスを利用することは大切です。

積極的にサービスを利用すれば「介護がそれだけ大変である」とアピールできるからです。

また、何度も利用すると次第に家族を覚えてもらいやすくなり、施設を優先的に紹介してもらえる場合もあります。

時間とお金はかかってしまいますが、積極的に福祉サービスを利用していきましょう。

こまめに情報収集する

1日でも早く特養に入所したいのであれば、情報収集はこまめに行いましょう。

特に空室状況はインターネットでも確認できる場合がありますので、毎日目を通しておくといざ空室が生じたときに出遅れてしまう心配がありません。

また、インターネットで特養の空き状況を公開していない自治体の場合は、こまめに電話で空き状況を確認しておくと安心です。

企業に勤める

あまり知られていませんが、働いていない家族が企業に勤めれば特養への入所の優先順位が高くなります。

例えば、専業主婦の方が企業に勤めると、それだけ「介護の必要性」が高まるからです。

現在、国や自治体では介護を理由として離職低下を目指しています。そのため、就業で介護が難しくなると緊急度が高くなるのです。

特別養護老人ホームの入所希望理由を充実させて申請率を高めよう【まとめ】

現在、日本は超高齢社会の真っただ中であり、介護施設への入所が難しい状況です。

特に、人口が多い地域、福祉施設が少ない地域は激戦区となりやすく、サポートが必要な家庭でありながら、なかなか入所できないケースが少なくありません。

中でも「特養」は人気の高さから、入所までに時間がかかる傾向にあります。特養への入所を検討している方は、本ページを参考にしながら入所希望理由を充実させて申請率を高めましょう。

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【参考文献】

(参考1)一般財団法人 日本総合研究所「特別養護老人ホームの入所申込者の実態把握に関する調査研究報告書」https://www.jri.or.jp/wp/wp-content/uploads/2020/04/2019tokuyou.pdf

この記事の監修者

いいケアネット事務局

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