「リハビリができる老人ホームはないの?」
「回復期リハビリ病棟の退院期日までにリハビリを受けられる老人ホームを探したい」
父親や母親が倒れ、リハビリが必要になった時、在宅ではとても親の面倒が見られない…とお困りの方もいらっしゃるでしょう。
本記事では、リハビリが充実した老人ホームを紹介します。
老人ホームの種類や、リハビリ目的で施設を選ぶ際のポイントも解説しているので、リハビリが充実した老人ホームを探している方は、ぜひ最後までご覧ください。
リハビリが充実した老人ホームはある?
老人ホームのなかには、リハビリが充実している施設もあります。リハビリを受けられる介護施設と費用の目安は、以下の通りです。
ここでは、リハビリを提供している老人ホームを4つ紹介します。
また大阪を中心に、多数の高齢者向けの介護施設の情報を掲載する「いいケアネット」では、老人ホームに関する疑問やそれにまつわる情報を「いいケアジャーナル」で随時更新中です。
介護老人保健施設(老健)
介護老人保健施設(老健)は、在宅復帰を目的としたリハビリテーションに特化した施設です。
医師や看護師、リハビリ専門職などが配置されており、集中的なリハビリを受けられます。
入居対象者は、病状が安定しており、リハビリによって在宅復帰が見込まれる方です。入所期間は原則3カ月ですが、必要に応じて延長も可能です。リハビリに力を入れたい方や、在宅復帰を目指す方に向いている施設です。
入居費用はかからないケースが多く、月額は8万円〜15万円前後の費用が発生します。またリハビリを受けると、入居者の状態に合わせた介護サービス費用が加算されます。
関連記事:養護老人ホームとは?特養との違いや入所条件、費用負担について解説
特別養護老人ホーム(特養)
特別養護老人ホーム(特養)は、原則要介護3以上の方が対象の介護施設です。生活介護が中心ですが、機能訓練指導員(理学療法士、作業療法士など)を配置している施設もあります。
ただし、特養は入居待ちが多い傾向があるため、すぐに入居できるとは限りません。リハビリ目的で特養に入居する際は、施設の体制や空き状況を確認しましょう。
特養は、老健と同様に入居費用はかからず、月額は8万円〜12万円前後が目安です。リハビリを提供している施設では「個別機能訓練加算」と呼ばれる介護サービス費用が加算されます。
介護医療院
介護医療院は、医療ケアと生活支援を同時に受けられる施設です。長期的な医療ケアとリハビリが必要な方が対象とされており、医師や看護師、作業療法士などが在籍しています。
リハビリにも力を入れているため、医療的なケアと並行して、専門的なリハビリを受けられるのがメリットです。ただし、介護医療院は医療ケアの必要性が高い要介護1以上の方が優先されるため、入居条件によっては、入居できない可能性があります。
また、介護医療院は入居費用はかかりません。入居後は、月額10〜20万円の費用が発生します。
関連記事:養護老人ホームとは?特養との違いや入所条件、費用負担について解説
有料老人ホーム
有料老人ホームは、民間企業が運営する介護施設です。施設によってサービス内容や費用が大きく異なりますが、リハビリに力を入れている施設も多く存在します。
理学療法士や作業療法士などの専門スタッフが常駐し、さまざまなプログラムを提供しています。
有料老人ホームにかかる費用は、以下の通りです。
料金相場 | リハビリ料金 | |
介護付有料老人ホーム | 入居時:なし~数千万円
月額:26万円前後 |
含まれる
※実費での付加サービスを提供している施設は、別途必要になる |
住宅型有料老人ホーム | 入居時:なし~数千万円
月額:12万円前後 |
別途費用がかかる |
関連記事:住宅型有料老人ホームとは?主なサービス内容や必要な料金をわかりやすく解説!
老人ホームで受けられるリハビリの種類や目的
老人ホームで受けられるリハビリには、理学療法や作業療法などさまざまな種類があります。
身体的機能を維持したい、言葉によるコミュニケーション能力を回復させたいなど、目的に合ったリハビリを提供しているかを確認しましょう。
ここからは、老人ホームで受けられるリハビリの種類や目的を4つ紹介します。
理学療法リハビリ
理学療法リハビリとは、理学療法士(PT)が中心となり、運動機能の維持・回復を目指すリハビリです。
筋力トレーニングやバランス訓練などをし、立ち上がりや歩行など基本的な運動動作の回復を期待できます。
また、関節の可動域を広げる運動や、痛みや麻痺を軽減するための物理療法なども行われます。日常生活動作(ADL)の改善を通して、自立した生活を送れるようなサポートを受けられるのが作業療法リハビリの特徴です。
作業療法リハビリ
作業療法リハビリは、日常生活を送る上で必要な家事や趣味活動(IADL)の練習をします。
作業活動を通して、心身機能の維持・向上を図るのが主な目的です。
他にも、作業療法リハビリでは、環境調整や福祉用具の選定・使用方法のアドバイスなども受けられます。利用者が自分らしい生活を送れるよう、サポートを受けられます。
言語聴覚療法リハビリ
言語聴覚療法リハビリでは、言葉によるコミュニケーション能力や、摂食・嚥下機能の維持・回復を目的としたリハビリです。
脳血管疾患や神経疾患などにより、言葉が出にくくなったり、ものが飲み込みにくくなったりした方に対して、リハビリをします。
また、高齢者は加齢によって食べ物を飲み込む力「嚥下力」が低下しやすくなります。嚥下力が低下すると、誤嚥性肺炎を引き起こしやすくなるため、予防としても言語聴覚療法リハビリは効果的です。
生活リハビリ
生活リハビリは、日常生活そのものをリハビリとして捉え、介護職員が中心となり、食事、更衣や入浴、排泄など日常生活動作のサポートを受けられるのが生活リハビリです。
食事をとるために自助具を用意したり、安全に起床できるよう、滑り止めマットを設置したりなどがあげられます。
なお、生活リハビリは、理学療法士や作業療法士ではなく、老人ホームの介護スタッフや看護師が行うのが一般的です。利用者が主体的に自立して生活できるよう、サポートを受けられます。
老人ホームでリハビリを受けるメリット
老人ホームで暮らしながらリハビリを受けることで、コミュニケーションをとる機会が増え、脳の活性化やコミュニケーション能力の回復などを期待できます。
ここからは、老人ホームでリハビリを受けるメリットを詳しく見ていきましょう。
コミュニケーションをとる機会が増える
老人ホームでは、リハビリを通して、理学療法士や作業療法士はもちろん、他の入居者ともコミュニケーションをとる機会が増えるのがメリットです。
自宅に閉じこもりがちな高齢者にとって、コミュニケーションをとる機会が増えると良い影響を期待できます。
他の入居者との交流は、孤独感を解消し、社会的なつながりを維持する効果を期待できます。
リハビリを通して、心身の健康だけでなく、精神的な健康も促進できるのが、老人ホームに入居しながらリハビリを受けるメリットです。
安心かつ快適な生活を送れる
安心かつ快適な生活を送れるのも、老人ホームでリハビリを受けるメリットです。
麻痺がある方でも、理学療法士による個別指導のもと、安全に歩行練習をし、機能回復を目指せます。
また、転倒防止のための手すりや歩行器などの助具を適切に設置してもらえるため、自宅で生活するよりも、安心して生活を送りやすい傾向にあります。
老人ホームでは、24時間体制で介護スタッフが常駐しており、夜間や緊急時もサポートを受けられるため、安心して過ごしやすいのがメリットです。
老人ホームでリハビリを受けるデメリット
老人ホームによるリハビリでは、コミュニケーションをとる機会が増えたり、安心して生活できたりなどさまざまなメリットがあります。
しかし、なかにはリハビリが本人のストレスになったり、思うようなケアを受けられなかったりする可能性があります。
老人ホームでリハビリを受ける前に、デメリットも詳しく理解しておきましょう。
本人のストレスになる可能性がある
老人ホームでのリハビリは、身体機能の維持・改善に効果的ですが、本人の状態によってはストレスになる可能性があります。
リハビリに対する意欲が低く、認知機能の低下により指示を理解しにくいような場合、リハビリ自体が苦痛に感じられるケースもあります。
また、集団リハビリの場合、他の利用者との比較や、自分のペースでリハビリをできないのがストレスにつながる方も少なくありません。リハビリの計画や進め方、本人の意向を尊重し、無理のない範囲で進めましょう。
施設によっては思うようなケアを受けられないケースがある
老人ホームによって、リハビリスタッフの専門性やリハビリ設備に差があるため、思うようなケアを受けられないケースも考えられます。
たとえば、リハビリスタッフの人数が少なく、十分な個別リハビリを受けられない、専門的なリハビリ機器が不足しているなどがあげられます。
また、リハビリプログラムの内容や質も施設によって異なります。事前に施設の見学や体験入居を通して、リハビリ体制や内容を十分に確認するのが重要です。
家族やケアマネージャーと相談しながら、本人の状態や希望に合った施設を選びましょう。
リハビリが充実した老人ホームを選ぶ際のポイント
リハビリが充実した老人ホームを選ぶ際は、医療機関と連携しているか、予算に収まるかなどを踏まえて選びましょう。施設によって、リハビリの質やプログラムが異なるため、一度見学するのがおすすめです。
利用者に合った老人ホームを選ぶため、施設選びのポイントを見ていきましょう。
医療機関を提携しているか
リハビリが充実した老人ホームを選ぶ上で、医療機関と提携しているか確認しましょう。
医療機関と連携していると、医師や専門家が、入居者の病状やリハビリの進捗状況に合わせてプログラムを立てられます。
また、医療機関との連携により、リハビリ中に体調が悪化したり専門的な医療処置が必要になったりした際にも、迅速に対応してもらえる可能性が高まります。
定期的な健康診断や医師の往診など、医療面でのサポート体制が整っている点も安心材料になるのも、医療機関と提携している老人ホームを選ぶメリットです。
費用が予算に収まるか
老人ホームの費用は、施設の種類やサービス内容によって大きく異なるため、予算に収まるかも大切なポイントです。
リハビリが充実した老人ホームは、専門的なリハビリスタッフや設備が整っている分、費用が高くなる傾向があります。
入居一時金や月額利用料だけでなく、リハビリ費用や医療費なども含めた総額を把握し、長期的に支払えるかどうかを検討しましょう。
また、介護保険や医療費控除などの制度も活用すると、費用負担を軽減できる場合があります。介護保険や医療費控除などは、ケアマネジャーなど専門家に相談するのがおすすめです。
リハビリに対して本人は前向きか
リハビリが充実した老人ホームに入居する際は、本人がリハビリに前向きかどうかも大切です。
リハビリに前向きであれば、高いリハビリ効果を期待できます。一方で、本人がリハビリに対して消極的だと、かえってストレスになる恐れもあります。
そのため、見学や体験入居を通して、リハビリの内容や雰囲気を実際に体験し、本人がリハビリに興味を持てるかどうかを確認しましょう。
リハビリが充実した老人ホームで快適な生活を送りましょう【まとめ】
介護老人保健施設や介護医療院など、リハビリが充実した老人ホームは存在します。
しかし、すべての老人ホームがリハビリに対応しているわけではありません。老人ホームでリハビリを受けたい方は、希望するリハビリやプログラムを提供しているか確認しましょう。
また、老人ホームでリハビリを受けたい方は、施設選びの際に医療機関と提携しているか、予算の範囲内であるかなども大切です。
リハビリが充実した老人ホームを選び、快適な生活を送りましょう。
また大阪を中心に、多数の高齢者向けの介護施設の情報を掲載する「いいケアネット」では、老人ホームに関する疑問やそれにまつわる情報を「いいケアジャーナル」で随時更新中です。

この記事の監修者
いいケアネット事務局
突然倒れた、転んで頭を打ったなど、ご自身やご家族の介護を身近に感じるきっかけはそれぞれです。 いいケアネットでは、いざという時のために役立つ介護の知識や介護施設についてご紹介します。