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特定疾病ってどんな病気?【PART4】~16特定疾病について解説!~

16特定疾病について各疾病ごとに解説してきた「いいケアジャーナル」、シリーズ4回目の今回も、特定疾病(16疾病)に該当する疾病が具体的にどの様なものかについてお伝えします。
今回は「閉塞性動脈硬化症」「慢性閉塞性肺疾患」「両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症」の3つの疾病についてです。

目次

閉塞性動脈硬化症について

動脈硬化により足の血管が細くなる、詰まるなど血流が悪くなる病気です。
足先まで血液が届けられなくなることで、足の痛み、痺れ、冷感などの症状が現れ、少し休むと症状が治まる(※)間欠性跛行が見られるのが特徴です。
症状が悪化すると安静にしていても足に痛みを感じるようになり最悪の場合、潰瘍や壊死で足を切断しなければならないこともあります。
主な原因は高血圧、肥満、喫煙などの生活習慣病であると言われています。
特定疾病の診断基準は、安静時の痛み、潰瘍、壊死、間欠性跛行といった状態があるかどうかです。

(※) 間欠性跛行(かんけつせいはこう):しばらく歩くと足に痛みや痺れを生じ、少し休むとまた歩けるようになる症状のこと。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)について

肺の生活習慣病と言われており、肺気腫、慢性気管支炎、気管支喘息、びまん性汎細気管支炎といった肺の機能が低下する病気の総称を言います。
最大の原因は喫煙ですが、大気汚染、乳幼児期の呼吸器感染症、粉じん、遺伝なども原因として挙げられ、受動喫煙も発症の原因となります。
煙草の煙や化学物質などの有害物質を吸うことにより、気管支の組織が炎症を起こし、痰が詰まることで空気が通りにくくなります。
また肺胞が破壊されることで酸素をうまく取り込めなくなり、悪化すると咳、痰、息切れがひどくなり生活に支障をきたします。

両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症について

変形性関節症になると、両側の膝関節、股関節が変形して動かしにくくなり、痛みや腫れなどの症状が現れます。
診断は膝関節や股関節に著しい変形が見られるかどうかをレントゲン検査で確認し、可動域や関節機能の判定基準を用いて行われます。
主な原因は関節の軟骨がすり減り、炎症を起こすことであり、初期症状として動作の動き初めに痛みを感じます。
少し休むと痛みが和らぐため、病院を受診せずに放置しておくケースも多いのですが、進行すると歩行時に常に痛みを感じるなど、日常生活に支障をきたします。

まとめ

以上が特定疾病(16特定疾病)の紹介となります。
介護保険の申請対象者は基本65歳以上ですが、40歳~64歳の若い方でも特定疾病に該当した場合は介護保険の申請が可能となり、認定結果が出た場合は介護保険のサービスが利用できます。
介護保険で利用できるサービスは色々とありますが、自宅だけでなく老人ホームなどの介護施設に生活の場を移した後も継続して利用できるものもあり、以下の様なサービスが該当します。

※いずれのサービスも利用者が可能な限り、住み慣れた環境で自立した生活を送ることができるよう、自宅や老人ホームにサービス提供者が訪問し支援を受ける事が出来ます。

訪問介護(ホームヘルプ)

訪問介護員(ホームヘルパー)が利用者を訪問し、食事、排泄、入浴などの身体介護や洗濯、掃除、買物、調理などの生活援助をします。

訪問看護

看護師などが利用者を訪問し、利用者の心身機能の維持回復などを目的として、主治医の指示に基づき療養上の世話や診察の補助を行います。

訪問リハビリ

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などが利用者を訪問し、心身機能の維持回復や日常生活の自立に向けたリハビリテーションを行います。

 

4回に分けて解説して参りました【特定疾病(16特定疾病)の説明】ですが、いかがでしたでしょうか?
特定疾病に該当する場合は、自分に合った適切な施設で適切なサービスを受けることが非常に大切です。
このコラムを参考にしていただき、より良い方法を見つけていただければ幸いです。
当サイト、「いいケアネット」でも最適な施設探しのお手伝いが可能です。

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この記事の監修者

いいケアネット事務局

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