老人ホームの日々の生活を紹介

老人ホームの生活を丸一日見学できないので「老人ホームではどんな生活を送っているの?」と不安になりますよね。

結論からお伝えすると、基本的には『できるかぎり今までと同じような生活』を送ってもらえるよう、老人ホームでは最大限の配慮をしています。

しかし、自宅での生活とは違い団体生活ならではの長所や短所があるのも事実です。

そこで今回は『老人ホームでの1日の過ごし方』や『入浴・食事・トイレについて』『レクレーションの内容』といった、老人ホームでの生活の詳しい様子を紹介していきます。

目次

老人ホームの生活|1日の過ごし方

老人ホームでの生活といっても、基本的な部分は自宅での過ごし方と大きく変わりません。

本人の性格や今までの生活習慣を尊重し、自分らしく生活するお手伝いをすることが介護の基本理念だからです。

老人ホームでは、できるかぎり本人のペースで生活できるよう配慮しています。

自宅での生活と異なる点は、定期的にイベントが行われたり、ラジオ体操やレクリエーションの機会がある点です。

また、団体生活という形式上、食事や入浴の時間が決まっている点は自宅での生活のようにはいかないので最初は不便に感じるかもしれません。

では、老人ホームでの生活の一例を『午前・午後・夜間』に分けて、それぞれ紹介していきましょう。

午前

目が覚めると朝食の時間に間に合うように、顔を洗ったり着替えをしたりといった朝の支度が始まります。

できるところはご自身で支度をしていただきますが、できないところは職員がお手伝いします。

朝食後は利用者同士で歓談したり、テレビを観たり、部屋で休まれたりと自由に過ごす時間です。

午前の入浴になっている方は、職員介助のもと入浴されます。

お昼まで時間があるときは、職員と共にラジオ体操やレクリエーションを楽しみます。

午後

みんなでテレビを観ながら昼食を召し上がったあとは、部屋でゆっくり休まれる方が多いです。

また、少し時間をおいてから午後の入浴も始まります。

15時になるとお菓子とお茶で歓談できる老人ホームもあります。

夕食を召し上がったあとは、職員介助のもと就寝の準備です。

夜間

おやすみになったあとも定時で職員が巡視し、異常がないか確認します。

もちろん、トイレ誘導やオムツ交換といった排せつ介助も24時間体制です。

老人ホームに入所して間もない時期ではホームシックがみられることも少なくないため、眠れないときには傾聴や見守りといった対応もしています。

老人ホームの生活|Q&A

次に、老人ホームの生活において気になる方が多い『入浴・食事・排せつ』について、それぞれお答えしていきます。

お風呂は毎日入れる?

ほとんどの老人ホームでは毎日の入浴に対応できないのが現状です。

しかし、週2回以上は入浴できるようにスケジュールを組んでいます。

また、夜間は最低限の職員しか配置されていないため、入浴の時間は日中に設定されています。

立てない方や寝たきりの方は、座ったまま・寝たままで入れる機械浴があるので安全に入浴可能です。

食事はどんなものが食べられる?

老人ホームでは、栄養バランスを考えた健康的な食事が提供されます。

アレルギーがあったり、どうしても苦手だったりして、食べられないものがある場合でも代替メニューの提供が可能です。

また、食べづらい方には食事形態の工夫もしています。

味付けや食べやすさなどを客観的にチェックするために、職員による検食が行われ、毎日おいしい食事が提供されています。

自分でトイレに行けない人は?

トイレへ行きたいときは職員に声をかければ、いつでもトイレにお連れします。

声をかけられない方やトイレに間に合わないことが多い方には、定時で職員から声掛けをしたりトイレに誘導したりといった対応をしています。

排せつは人間が生きるための重要な機能です。

その人に合った方法で、適切にトイレができるよう支援しています。

もちろん、立てない方は定時でオムツやパットを交換して、清潔保持に努めています。

また、常にお通じのチェックもしているので健康管理も万全です。

レクリエーションで生活にハリを

老人ホームでは施設の生活がマンネリ化しないよう、定期的にレクリエーションやイベントが開催されます。

老人ホームによっては『行事委員会』を設置して、職員で話し合ってイベントを企画しています。

ここからは老人ホームで行われている、レクリエーションやイベントの一部をご紹介しましょう。

季節を感じるイベント

花見・夏祭り・敬老会・クリスマス会など、季節ごとのイベントは老人ホームでの生活には欠かせません。

老人ホームによっては、地域ぐるみで本格的な夏祭りを開催するところもあります。

また、誕生日にはケーキを用意したり、プレゼントを差し上げたりして長寿のお祝いをします。

職員と一緒に♪お菓子作りやお料理レク

ホットケーキやクッキーなどのお菓子作りや、たこ焼きパーティーのようなお料理レクを開催することがあります。

主婦をされていた方や飲食のお仕事をされていた方には、昔を思い出して腕を振るう絶好の舞台です。

できないところは職員がお手伝いしますが、時には人生の先輩から料理を教えていただきながら楽しく過ごします。

クラブ活動がある老人ホームも

書道・華道・囲碁将棋といったクラブ活動がある老人ホームもあります。

クラブ活動は同じ趣味を持った入居者同士のコミュニケーションの場です。

書道や華道では制作した作品の展示をしますので、老人ホームを訪れる人々へお披露目する楽しみもあります。

自由に過ごすのもOK

中には人付き合いが得意ではなかったり、静かに過ごすのが好きだったりして、レクリエーションやイベントに参加したくない方もいらっしゃいます。

基本的には皆さんに参加の声掛けをしていますが、参加の無理強いはしません。

介護では『その人らしさ』を尊重するため、本人が望むなら自由にのんびり過ごすことも可能です。

24時間体制で急な体調変化にも対応

老人ホームでは、介護職と医療職が連携して24時間見守りをしています。

ほとんどの介護職員は救命講習を受けていますし、喀痰吸引や経管栄養といった一部の医行為が許可された介護福祉士もいるので、急変時でも的確に対応できます。

まとめ

老人ホームでの生活は団体生活なので自宅と同じような生活は難しいですが、できるかぎり今までと同じ生活が送れるような配慮をしています。

また、老人ホームで定期的に開催されるレクリエーションやイベントは、団体生活ならではの楽しみです。

老人ホームでは介護職や医療職などの様々な専門職が在籍しており、それぞれが連携して24時間体制で入居者を見守っています。

老人ホームの職員たちは「本当なら自宅で生活を続けたかった」という本人の思いを大切にしながら、日々入居者をサポートしています。

老人ホームの生活に不安を抱くことなく、安心して入居を検討してみてください。

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この記事の監修者

いいケアネット事務局

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