老人ホームを検討する際、夫婦二人で入居したいと考える方もいるでしょう。
これまで連れ添ってきた二人だからこそ、一緒に入居できる施設を選びたいと思うものです。
とはいえ、夫婦二人で老人ホームに入居する場合に不安を感じる点が費用面です。無理のない範囲で資金計画を立てるためには、条件に合った施設を見つけることが重要になります。
本記事では、夫婦で入れる老人ホームの費用をまとめました。施設の種類や夫婦で入居する際の注意点も紹介するので、参考にしてください。
「いいケアネット」では、大阪を中心に有料老人ホームや介護施設の情報を掲載しています。有料老人ホームや介護施設に関する情報は「いいケアジャーナル」で紹介しているので、施設選びにお悩みの方はご覧ください。
夫婦二人で入れる老人ホームの費用
老人ホームには、夫婦二人で入居可能です。
ここでは、2つの視点から、夫婦二人で入れる老人ホームの費用を解説します。
- 2人1室の場合は夫婦別々より費用を抑えられる
- 入居一時金は高くなる場合がある
夫婦で老人ホームの入居を検討している方は、参考にしてください。
二人一室の場合は夫婦別々より費用を抑えられる
夫婦で老人ホームに入居する場合、二人で一室の部屋を希望した方がトータルコストを抑えやすい傾向にあります。個室二部屋と二人一室それぞれの費用相場は、以下の通りです。
二人部屋 | 一人部屋 | |
家賃 | 50,000円~52,000円 | 45,000円~55,000円(90,000円~110,000円) |
管理費 | 30,000円~44,000円 | 16,000円~27,000円(32,000円~54,000円) |
食費(3食30日利用した場合) | 82,000円~98,000円 | 44,000円~50,000円(88,000円~100,000円) |
月額費用 | 162,000円~194,000円 | 105,000円~132,000円(210,000円~264,000円) |
費用は施設によって異なりますが、夫婦で一部屋を利用した方が費用を抑えるプランを用意しているケースが多く見られます。費用を優先したい場合は、二人一室を検討するのがおすすめです。
入居一時金は高くなる場合がある
月額費用に関しては、二人一室にするとコストを抑えられますが、入居一時金は、夫婦二人だと割高となる場合があります。
一般的に、一人で入る場合の入居一時金は10万円~50万円ほどです。しかし、夫婦で入居する際は30万円~100万円ほどが費用相場になります。老人ホームの種類によっても入居一時金は異なるため、夫婦二人で入る場合は資金と相談しながら条件にマッチする施設を検討するのが大切です。
夫婦二人で入れる老人ホームの種類と費用相場
夫婦二人で入れる老人ホームといっても、種類はさまざまです。
ここでは、夫婦で入れる以下6つの老人ホームの特徴と費用相場を紹介します。
- 介護付き有料老人ホーム
- グループホーム
- ケアハウス
- 住宅型有料老人ホーム
- 健康型有料老人ホーム
- サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
特徴や費用を参考にして、ご夫婦に合った老人ホームを見つけましょう。
介護付き有料老人ホーム
介護付き有料老人ホームとは、身の回りのお世話や介助サービス、レクリエーションなどのサービスが受けられる民間企業が運営している施設です。入居条件は原則として65歳以上が対象で、施設によっては自立や要支援の方は入居できない場合があります。
介護付き有料老人ホームに夫婦で入居する際の費用相場は、以下のとおりです。
入居一時金(夫婦一部屋の場合) | 月額費用(夫婦一部屋の場合) | |
費用相場 | 300,000円~10,000,000円 | 250,000円~500,000円 |
介護付き有料老人ホームには、要介護認定を受けていない方でも入居可能な混合型タイプがあります。夫婦で入居する際は、混合型の介護付き有料老人ホームを検討すると良いでしょう。
グループホーム
グループホームとは認知症の方を対象としており、専門スタッフの支援を受けながら共同生活を送る民間企業が運営する施設です。入居条件は65歳以上で要支援2または要介護1以上の認定を受けた認知症の方になります。
グループホームに夫婦で入居する際の費用相場は、以下のとおりです。
入居一時金(個室の場合) | 月額費用(個室の場合) | |
費用相場 | 100,000円~200,000円(200,000~400,000円) | 930,000円~150,000円(186,000~300,000円) |
グループホームは個室が一般的ですが、なかには夫婦で入居できる二人部屋を設けた施設もあります。
ケアハウス
ケアハウスとは、自立した日常生活を送るのが困難な方が生活支援サービスを受けながら生活できる公的施設です。一般型と介護型の2種類があり、入居条件はタイプによって異なります。
一般型では、60歳以上で自立や要支援が必要な方が入居できます。一方、介護型は65歳以上で要介護1以上が入居条件です。
ケアハウスに夫婦で入居する際の費用相場は、以下のとおりです。
入居一時金(夫婦一部屋の場合) | 月額費用(夫婦一部屋の場合) | |
費用相場 | 0円~500,000円 | 650,000円~300,000円 |
二人部屋の部屋を設けている施設も多く、夫婦で入居しやすい点が特徴です。初期費用がかからない施設もあるため、費用を抑えて入居したい場合は検討しましょう。
▼ケアハウスの入居条件や生活するメリット・デメリットについては、以下で詳しく解説しています。
住宅型有料老人ホーム
住宅有料老人ホームとは、入居者の身体状況に合わせたサービスを自由に組み合わせて利用できる民間企業が運営する施設です。レクリエーションやイベントも充実しており、人と関わりながら生活できる点が魅力になります。
入居条件は一律に定まっていないため施設ごとに異なりますが、60歳以上または65歳以上の自立から要介護の方まで幅広く受け入れています。
住宅型有料老人ホームに夫婦で入居する際の費用相場は、以下のとおりです。
入居一時金(夫婦一部屋の場合) | 月額費用(夫婦一部屋の場合) | |
費用相場 | 100,000円~9,000,000円 | 110,000円~500,000円 |
月額費用を事前に支払う前払い金制度を設けている施設では、入居一時金が1,000,000円以上かかる場合もあります。月々の負担を抑えたい場合は、前払い金を利用するのも手段の1つです。
▼住宅型有料老人ホームの問題点については、以下で詳しく解説しています。
健康型有料老人ホーム
健康型有料老人ホームは、自立した生活を送れる高齢者がほかの入居者と充実した日々を過ごせる民間企業が運営する施設です。入居条件は60歳以上ですが、身体状況が悪化した場合は入居継続が難しくなる点に注意しましょう。
健康型有料老人ホームに夫婦で入居する際の費用相場は、以下のとおりです。
入居一時金(夫婦一部屋の場合) | 月額費用(夫婦一部屋の場合) | |
費用相場 | 300,000円~100,000,000円 | 180,000円~400,000円 |
一般的に健康優良老人ホームは、ほかの施設に比べて費用が高い傾向にあります。シニアライフを夫婦で楽しみたい場合は、健康型有料老人ホームを検討するのがおすすめです。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
サービス付き高齢者向け住宅はサ高住とも呼ばれており、バリアフリーなど、入居者が安心して暮らせる環境が整った民間企業が運営する施設です。介護職員が各居室を巡回して安否確認をするほか、日常生活をサポートします。
入居条件は、60歳以上もしくは60歳未満で要介護認定を受けている方です。とはいえ、施設ごとに条件が異なる点に注意しましょう。
サービス付き高齢者向け住宅に夫婦で入居する際の費用相場は、以下のとおりです。
入居一時金(夫婦一部屋の場合) | 月額費用(夫婦一部屋の場合) | |
費用相場 | 110,000円~300,000円 | 200,000円~300,000円 |
サービス付き高齢者向け住宅は、規模や立地などによって費用が異なります。夫婦部屋を設けている施設も多いため、選択肢が広いといえます。
夫婦二人で入れる老人ホームへ入居する際の注意点
夫婦二人で老人ホームに入居する場合の注意点は、以下の5つです。
- 施設により利用条件が異なる
- 健康状態によっては夫婦での入居が難しい場合もある
- 早めに入居計画を立てる必要がある
- 住み替えのリスクが生じる可能性もある
- 間取りの狭さからストレスが生じるケースも考えられる
注意点を踏まえた上で、入居を検討しましょう。
施設により利用条件が異なる
夫婦二人で老人ホームに入居する場合、施設により利用条件が異なるため事前に確認しておく必要があります。施設によっては、年齢や健康状態などに条件があり、夫婦ともに満たさなければなりません。
例えば、65歳以上が入居条件の施設の場合、夫婦に年齢差があるとどちらかが入居できない可能性があります。夫婦で入れる老人ホームを探す際は、二人が条件を満たす施設を探すことが大切です。
健康状態によっては夫婦での入居が難しい場合もある
夫婦での入居を許可している老人ホームであっても、健康状態によっては夫婦で入れない可能性があります。老人ホームでは、施設ごとに入居可能な健康状態に基準を設けているためです。
例えば、夫婦のどちらかの要介護レベルが深刻である場合、施設側で対応しきれないと判断されると二人での入居を断られるケースも少なくありません。夫婦二人の条件が合わなければ、個人で入居もしくは別の施設やサービスの利用を検討する必要があります。
早めに入居計画を立てる必要がある
老人ホームを利用するにあたり、夫婦での入居を視野に入れている場合、早めの入居をおすすめします。夫婦二人で入居できる施設の選択肢は狭いため、すぐに見つかるとは限りません。
希望する施設が埋まっているケースもあり、空きが出るまで待機する必要があります。また、空きが出ても審査を受けてから入居するため、入居手続きに時間を要するケースも珍しくありません。
夫婦で老人ホームに入居する場合は、入居希望日から逆算して数カ月から半年を目安に探すのがおすすめです。夫婦部屋は少ない点を踏まえた上で、早めに入居計画を立てましょう。
なお、「いいケアネット」では「入居無料相談」を受け付けております。
夫婦で安心して暮らせる施設を見つけたい方は、お気軽にご相談ください。
▼老人ホームに入居できない理由や期間については、以下で詳しく解説しています。
老人ホームに入れない理由は?施設の受け入れ体制や入居待ち期間について解説
住み替えのリスクが生じる可能性もある
夫婦で老人ホームに入居しても、のちに住み替えしなければならないケースも珍しくありません。どちらかの健康状態が悪くなれば、一人で暮らす必要が出てくるためです。
例えば、夫婦のどちらかが亡くなってしまった場合、二人部屋に一人で暮らすより住み替えした方が経済的負担を抑えられます。
二人で生活していたにも関わらず、一人で新たな環境に移るとなれば不安も感じる方も少なくありません。そのため、夫婦で老人ホームに入居する際は、住み替えリスクを考慮した上で施設を検討するのが大切です。
間取りの狭さからストレスが生じるケースも考えられる
二人で入れる施設が適切な距離感を保てる広さとは限らない点に注意が必要です。入居する施設によって異なりますが、なかにはワンルームなど距離感が取れない間取りのケースが考えられます。
これまで一軒家など部屋数の多い家で暮らしていた場合、常に同じ空間で過ごす環境に慣れるまでに時間を要する場合があります。
距離感がうまくとれず、ストレスを感じてしまう可能性もあるため、夫婦で入居する際は間取りを慎重に検討しましょう。
夫婦で入れる老人ホームを選ぶポイント
夫婦二人のシニアライフを満喫するためには、老人ホーム選びが重要になります。老人ホーム選びのポイントは、以下の3つです。
- 夫婦入居できる条件を満たしているか確認する
- 長期的な視点で無理のない資金計画を立てる
- 実際に老人ホームを見学する
以下で解説するので、施設選びの参考にしてください。
夫婦で入居できる条件を満たしているか確認する
老人ホームを選ぶ際は、夫婦で入居できる条件を満たすことが前提です。施設を選ぶ際にチェックしておくべき条件は、以下のとおりです。
- 夫婦ともに入居可能な年齢条件を満たしている
- 夫婦ともに入居可能な要介護度を満たしている
例えば、夫が要介護3で妻が要支援1の場合、どちらも入居可能な施設に絞り込む必要があります。いずれの条件を二人が満たし、かつ立地や設備など優先順位の高い基準を満たしているかチェックしましょう。
長期的な視点で無理のない資金計画を立てる
老人ホームへの入居を検討する際は、夫婦二人が無理のない範囲で暮らせるよう資金計画を立てることが大切です。入居する際にかかる主な月額費用は、以下のとおりです。
- 月額費用(家賃・食費・管理費など)
- 医療費
- サービス費
- 介護保険自己負担額
- 通信費
- 娯楽費 など
二人分の費用が発生する点を踏まえた上で、老人ホームを選ぶ必要があります。また、健康状況が悪化した場合の暮らし方も二人で決めておきましょう。
老人ホームへ入居する際は長期的な視点が重要となるため、住み替え時の費用や入居一時金の返還金額などは入居前に必ず確かめておくのがポイントです。
実際に老人ホームを見学する
納得いく施設を見つけるためには、老人ホームを夫婦で一緒に見学するのがおすすめです。見学では実際の雰囲気や部屋の広さ、設備などを確認できます。
夫婦一部屋でもお互いのプライベートスペースを確保できるか確認しておくと、入居後も快適な生活が実現可能です。複数の老人ホームを見学して、二人の条件に合った施設を選びましょう。
老人ホームは夫婦で入居した方が費用を抑えられる【まとめ】
老人ホームは施設側の利用規約で認められていれば、夫婦で入居可能です。同室もしくは別室を選択できますが、夫婦で同じ部屋の方が費用を抑えられます。
とはいえ、同室の場合は距離感の近さからストレスを感じる可能性があるため、夫婦で相談しながら費用や条件を踏まえた上で最適な生活スタイルを選ぶのが大切です。また、夫婦で入れる老人ホームを選ぶ際は、長期的な視点で無理のない資金計画を立てましょう。
なお、老人ホームの費用で悩んだ際は、「いいケアネット」から探すのがおすすめです。
大阪を中心に多数の高齢者向けの介護施設の情報を掲載する「いいケアネット」では、老人ホームに関する疑問や情報を「いいケアジャーナル」で随時更新中です。

この記事の監修者
いいケアネット事務局
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