介護に関わる人材は、各職能ごとにそれぞれ依然として不足しています。
厚生労働省はそのような人材の不足に対する対応を日々すすめています。
2018年4月には新たに、機能訓練指導員の不足の解消への施策として一定の水準を超えた実務経験を保有するはり師・きゅう師限定で機能訓練指導員としてデイサービスや特別養護老人ホームにつとめることが新たに可能になります。
2018年3月現在、機能訓練指導員として従事するためには、
柔道整復師、言語聴覚士、作業療法士、看護職員、あん摩マッサージ指圧師、理学療法士のうち、いずれかの資格を保有している必要があります。
はり・きゅう師が機能訓練指導員として従事することが可能になることで、
機能訓練指導員の人員の不足がある程度解決する見込みです。
とはいえ、すべてのはり・きゅう師が機能訓練指導員として従事できるようになるわけではなく、実務経験の保有が条件となっています。
はり・きゅう師以外の機能訓練指導員が在籍している施設にて半年以上の経験をもつことを条件として機能訓練指導員として従事することが可能になります。
はり・きゅう師が機能訓練指導員として従事できるようになるサービスの種類は、
特定施設、特別養護老人ホーム、認知症対応型通所介護、ショートステイ、通所介護、地域密着型(小規模)通所介護の6つです。
もともとの専門分野ではないため、はり師・きゅう師が機能訓練指導員として従事できるようになることを懸念する声も多くあり、今回の決定までに多く議論が重ねられてきました。
とはいえ、機能訓練指導員の人員の不足の解消にあたって、はり師・きゅう師よりも適当な職種がないということもあり今回の方針が正式決定となりました。
反対派との折衝案として、「この方針により機能訓練指導員全体の質がどこまで担保できるのか」検証は継続的に行われていくことになります。
この記事の監修者
いいケアネット事務局
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