少子高齢化社会がどんどん進行している日本。平均寿命が伸びることは喜ばしいことですが、新たに生まれてくる子供の数(出生数)が減少しているという問題があります。介護の面で考えても医療や介護、年金といった社会保障制度の「支え手」が少なくなることで、将来の保険財政はますます厳しくなっていくことになるでしょう。
10年前と比較して、出生数は約14%減少
厚生労働省は12月22日に2017年の人口動態統計の年間推計を発表しました。発表によると、今年生まれた赤ちゃんは94.1万人で2年連続で100万人を割り込む結果になりました。統計が始まった1899年以降で最も少なく、昨年から約3.6万人減っています。10年前の2007年の出生数は約109万人なので、10年間で約14%も減少していることが分かります。
過去10年間で約220万人の人口が「自然減」
また、出生数と死亡数の差から「自然増減数」という数が計算できます。日本国内で、どれくらい人口が増減したかということが分かります。海外からの移住者などはこの数には含まれませんので、「自然」の増減数ということです。
15年くらい前までは常に「自然増」で人口が増加していましたが、直近では11年連続で「自然減」となっています。その数も年々多くなり、2017年は初めて40万人を突破しました。過去10年間で約220万人の人口が減っている状況で、政府も対策を打つ必要があります。厚生労働省の担当者は、「保育の受け皿を確保するなど、出産を望む人が希望通りに埋める環境の整備を進める必要がある」と言っています。
少子高齢化に対する政府の動き
日本で今後もさらに進行するであろう少子高齢化。介護業界の人材不足や、医療や介護保険などの社会保証制度の財政状況の悪化など、問題が山積みです。
人材不足への対策としては、処遇改善の見直しや海外からの働き手を呼び込むなど行われていますが、まだまだ追い付いていないというのが現実でしょう。
保険財政の面では、介護報酬改定などが今後も頻繁に行われることになっていくと予想されますので、常に最新の情報を取り入れるようにすることが大切です。
この記事の監修者
いいケアネット事務局
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