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住宅型有料老人ホームの問題点を紹介【入居前の方必見】

住宅型有料老人ホームについて、実際にどんな問題点が存在するのか、どのような特徴があるのかを知っている人は少ないかもしれません。

結論、住宅型有料老人ホームは施設内の介護体制がなく、介護サービスを受けるには外部事業者と別途契約が必要になる点が問題といえます。

将来介護が必要になった場合、受けられるサービスが不十分であったり費用負担が増えたりする可能性があるためです。

この記事では、住宅型有料老人ホームの基本的な特徴から、具体的な問題点やメリット、問題点への対処法まで詳しく解説しています。

読み進めることで、住宅型有料老人ホームのメリットとデメリットを正しく理解し、最適な施設を選ぶための手がかりを得られるでしょう。

住宅型有料老人ホームにおける3つの問題点

住宅型有料老人ホームの問題点として、主に次の3つが挙げられます。

  • 施設内の介護体制がない
  • 将来的な費用負担が増えるリスクがある
  • 生活の自由度が制限される

それぞれ解説します。

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目次

施設内の介護体制がない

まず、住宅型有料老人ホームには、介護体制がない点が問題点として挙げられます。

住宅型有料老人ホームは、介護が必要な度合いが比較的低い方向けの施設であるため、施設自体が介護サービスを提供していません。もし介護が必要になった場合は、外部の事業者と別途契約する必要があります。

介護度が上がったり、認知症を発症したりした際には、同じ施設に住み続けられなくなる場合もあります。さらに、介護職員が常駐していない施設では、十分なサポートを受けられない可能性があるでしょう。

また、ごく一部ではありますが、特定の介護事業者の利用を強要するケースもあります。本来、介護事業者は自由に選べるのが原則ですが、施設側の都合で選択肢が制限されることもゼロではないようです。

将来的な費用負担が増えるリスクがある

住宅型有料老人ホームでは、外部の介護サービスを利用によって費用負担が増えるリスクがあるのも問題点です。

施設内で介護サービスを提供していないため、介護が必要になった場合は外部サービスを利用することになります。その費用は住宅有料老人ホームの料金内に含まれておらず、追加で支払う必要があります。

外部の介護サービスの利用料は基本的に介護保険が適用されるものの、1~3割の自己負担が発生する点はデメリットといえるでしょう。

また、介護保険の自己負担額には上限があり、超えた分は全額自己負担となります。そのため、介護度が高くなり多くのサービスを利用する場合、費用が想定以上に膨らむ可能性があります。

介護費の負担を少しでも減らしたい人は、住宅型有料老人ホームよりも介護サービスが充実した「介護付き有料老人ホーム」を選ぶ方が安心です。

住宅型有料老人ホームの入居に関する費用や返還制度について悩んでいる方は、以下の記事もチェックしましょう。

関連記事:住宅型有料老人ホームの問題点とは?|特徴から対処法まで解説

生活の自由度が制限される

住宅型有料老人ホームでは、日中のスケジュールがある程度決まっており、生活の自由度が制限される場合があります。

毎日決まった時間に食堂に集まって食事やレクリエーションが行われる施設もあります。このようなスケジュールは、人との交流を大切にしたい方にとっては良い機会となりますが、自分のペースで過ごしたい方にとっては窮屈に感じるかもしれません。

たとえば、一人で読書を楽しみときでも、決まった時間に食堂に行かなければならない、といった状況ではストレスになってしまうでしょう。

入居前に施設のスケジュールやルールをよく確認し、利用者自身の生活スタイルに合っているか検討することが大切です。

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住宅型有料老人ホームが向いている人の特徴3選

住宅型有料老人ホームが向いている人の特徴は以下の3つです。

  • 幅広い選択肢からサービスを選びたい人
  • 介護付きよりも費用を抑えたい人
  • 健康状態に合わせた食事を提供してもらいたい人

「住宅型優良老人ホームに入居すべきか、やめておくか迷う…」と悩んでいる方は、本章の内容を参考に、自分に合った施設を選びましょう。

幅広い選択肢からサービスを選びたい人

住宅型有料老人ホームは、幅広い選択肢からサービスを選びたい人におすすめです。

住宅型有料老人ホームでは、自分の状況や好みに合わせて、介護サービスを自由に組み合わせられます。入居前から利用していた事業者のサービスを継続したり、入居後に新たな事業者を選んだりすることも可能です。

たとえば、外出が困難な方は訪問介護を、気分転換や交流を求める方はデイサービスを利用するなど、柔軟に対応できます。

これは、住宅型有料老人ホーム側で介護サービスを提供していないからこそ実現できるものです。住宅型有料老人ホームは、介護が必要な度合いや生活スタイルに合わせて、自由に介護サービスを利用したい方にとって、魅力的な選択肢といえるでしょう。

介護付きよりも費用を抑えたい人

介護サービスの有無よりも費用の安さを優先したい人は住宅型有料老人ホームがおすすめです。

住宅型有料老人ホームの介護サービスは、実際に利用した分だけ支払う仕組みになっています。外部の介護サービスを利用した分だけの負担で済むため、介護をあまり必要としない方には経済的なメリットがあるでしょう。

たとえば、週に1回デイサービスを利用する場合、その分の費用だけを支払えば、追加費用は発生しません。

このように、介護の必要度合いに応じて柔軟にサービスを利用できるため、住宅型有料老人ホームは費用を抑えながら安心して生活できる選択肢と言えるでしょう。

健康状態に合わせた食事を提供してもらいたい人

住宅型有料老人ホームでは、入居者一人ひとりの健康状況や好みに合わせた食事の提供が可能です。栄養バランスだけでなく、飲み込む力や塩分制限など、入居者の健康状態にも配慮しています。

たとえば、噛む力が弱くなった方には、きざみ食やミキサー食など、食べやすいように工夫された食事が提供されます。また、施設によっては、和食や洋食など、自分の好きなメニューを選ぶことも可能です。

このように、住宅型有料老人ホームでは、食事面でも安心して生活できるよう、きめ細やかな対応がされています。

利用者自身の健康状態や好みに合わせた食事を提供してほしいと考えているなら、住宅型有料老人ホームを検討しても良いでしょう。

住宅型有料老人ホーム入居前に確認すべきポイント【チェックリストあり】

利用者自身に合った施設を選ぶためには、住宅型有料老人ホームの入居前に確認すべきポイントや入居後の対策を把握しておく必要があります。

本章では、以下の3つを解説します。

  • 入居前に確認しておくこと
  • 入居後にできる対策
  • 良い施設の見分け方

これから住宅型有料老人ホームへ入居する方は、本章の内容をチェックしておきましょう。

入居前に確認しておくこと

住宅型有料老人ホームへの入居前に「外部事業者の選択の自由度」と「費用」の確認しておきましょう。

具体的には、施設併設の事業者だけでなく、外部の事業者も自由に選べるか確認することが大切です。

また、介護サービス費用は介護度や利用状況によって大きく変わるため、事前に具体的な費用を把握しておくことで、安心して入居生活をスタートできます。

入居前にこれらの情報をしっかりと確認し、納得のいく選択をしましょう。

入居後にできる対策

入居後の生活が、思い描いていた生活とは違うと感じる可能性もあります。そのような場合は、家族のサポートが重要です。

たとえば、施設での生活に物足りなさを感じているなら、家族が定期的に面会し、外の情報を伝えたり一緒に外出したりすることで、気分転換ができるでしょう。

また、介護サービスの費用が負担になっている場合は、家族が可能な範囲で介護を担うことで、費用を抑えられる可能性もあります。

入居後も家族が積極的に関わることで、住宅型有料老人ホームでの生活の質を向上させられます。

介護サービスや老人ホームを探すときの注意点を知りたい人は下記記事をチェックしましょう。

関連記事:介護サービスや老人ホームを探すときに気をつけたいこと

【入居前チェックリスト】良い施設の見分け方

一部の施設では課題点・問題点がみられることもありますが、すべての住宅型有料老人ホームが問題を抱えているわけではありません。

以下のチェックリストを参考に、入居を検討している住宅型有料老人ホームの良し悪しを確認しましょう。

  • 施設の利用費用
  • 外部事業者の選択の自由度
  • 施設内での生活スケジュール
  • 介護が必要なときの対処法
  • 事前見学や体験入居の有無
  • サービス内容の確認

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住宅型有料老人ホームと他タイプの施設の違い

ここでは、住宅型有料老人ホームとほかのタイプの施設の特徴について理解しておきましょう。

  • 「住宅型」と「介護付き」の違い
  • 「住宅型」と「健康型」の違い
  • 「住宅型」と「サ高住」の違い

これらのポイントを詳しく解説します。

「住宅型」と「介護付き」の違い

種類 住宅型有料老人ホーム 介護付き有料老人ホーム
入居条件 自立から要介護度が低い高齢者 自立から要介護の高齢者
介護状況の有無 提供可能 提供可能
介護費 利用した分追加支払 施設の費用内で支払
生活支援サービス あり あり
サービス内容 食事提供

緊急時の対応

レクレーション

食事提供

緊急時の対応

レクレーション

食事、入浴、排泄等の介護

住宅型有料老人ホームと介護付き有料老人ホームでは、入居者の自立度が異なり、提供されるサービスや生活スタイルに違いがあります。

住宅型有料老人ホームは、比較的自立した生活を送れる方を対象としており、介護サービスを必要とする場合は外部事業者と個別に契約します。

一方、介護付き有料老人ホームは、食事や入浴などの日常生活動作にサポートを必要としている方が対象です。24時間体制で介護サービスを提供しており、医療機関との連携も密接です。

それぞれの施設の特徴を理解し、ご自身の状況や希望に合った老人ホームを選びましょう。

「住宅型」と「健康型」の違い

種類 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム
入居条件 自立から要介護度が低い高齢者 自立した高齢者
介護状況の有無 提供可能 なし
介護費 利用した分追加支払
生活支援サービス あり あり
サービス内容 食事提供

緊急時の対応

レクレーション

食事提供

緊急時の対応

住宅型有料老人ホームと健康型有料老人ホームの大きな違いは、介護の有無です。健康型有料老人ホームは、介護が必要になると退去措置を取られることになります。

健康型有料老人ホームは、自立した生活を送れる高齢者向けの老人ホームで、介護が必要な人向けの老人ホームではありません。そのため、健康型有料老人ホームは、趣味や娯楽に時間を費やせる施設となっています。

老人ホームごとに設置されている施設は違いますが、トレーニングルームや温泉施設などがあります。このような施設が設置されている老人ホームであるため、費用は高い傾向です。

「住宅型」と「サ高住」の違い

種類 住宅型有料老人ホーム サービス付き高齢者向け住宅
入居条件 自立から要介護度が低い高齢者 自立かつ60歳以上
介護状況の有無 提供可能 提供可能
介護費 利用した分追加支払 利用した分追加支払
生活支援サービス あり あり
サービス内容 食事提供

緊急時の対応

レクレーション

食事提供

緊急時の対応

生活相談

サービス付き高齢者住宅(サ高住)と住宅型有料老人ホームでは、契約形態や費用面、サービス内容がそれぞれ異なります。

サ高住は賃貸契約で、比較的入居しやすく、自由な生活を送れます。一方、住宅型有料老人ホームは利用権方式で、長期利用を前提とする場合が多いです。

費用面では、サ高住は月額費用が比較的安く、初期費用も抑えられます。住宅型有料老人ホームで入居一時金が必要な場合は、その分、月額費用を高めに設定している施設もあります。

住宅有料老人ホームの中には、サ高住と同様に費用を抑えた施設もあり、本人や家族の希望に合った住宅型老人ホームを選ぶのが良いでしょう。

サービス内容は、サ高住は安否確認や生活相談が中心で、住宅型有料老人ホームでは、食事サービスや生活支援サービスをはじめ、レクリエーションなどの交流も盛んです。

どちらも、介護が必要な場合は外部サービスを利用します。

まとめ|住宅型優良老人ホームの問題点を理解した上で適切な入居先を選ぼう

住宅型有料老人ホームの問題点として、施設内の介護体制がない、将来的な費用負担が増えるリスク、生活の自由度が制限される点が挙げられます。

一方、メリットとしては下記内容が挙げられます。

  • 介護サービスを自由に選べる
  • 比較的低コスト
  • 健康状態に合わせた食事提供

住宅型有料老人ホームを選ぶ際には、入居前にサービス内容や費用を詳細に確認し、入居後も家族との連携を保つことが重要です。

自分に合った最適な施設を見つけるために、この記事で紹介した内容をもとにして検討を進めましょう。

大阪を中心とした高齢者向けの介護施設の情報を多数掲載する「いいケアネット」では、老人ホームや介護にまつわる情報を「いいケアジャーナル」で随時更新中!

住宅型有料老人ホームの問題点についてよくある質問

住宅型有料老人ホームで囲い込みの問題が発生する?

住宅型有料老人ホームにおいて、囲い込みが発生すると一部の利用者でいわれています。

住宅型有料老人ホームにおける「囲い込み」とは、入居者に対して特定のサービスや施設関連の外部事業者だけを強く勧めたり、選択肢を制限したりすることです。

施設関連以外の介護サービスを利用しにくくする行為を指します。本来は、外部の介護サービスの選択は自由で、縛ってはいけない行為です。

囲い込み問題は、入居者の自由な選択権を侵害する恐れがあり、近年問題視されています。

住宅型有料老人ホームで寝たきりになったときの問題点は?

住宅型有料老人ホームで寝たきりになった場合、費用や介護の問題が発生します。

住宅型有料老人ホームでは、介護が必要になった場合、外部事業者から訪問介護や訪問看護を受ける形が一般的です。寝たきりになった場合、外部の介護サービスが必須です。

そのため、外部のサービスを頼みすぎによる費用の高騰や外部サービスだけでは十分なサポートが得られないなどの問題が発生します。

対策として、介護付き有料老人ホームへ移動やケアマネージャーと相談し、必要な介護や医療サービスを適切に受けられるようなプランに調整しましょう。

住宅型有料老人ホームの夜間対応はどの程度?

住宅型有料老人ホームの夜勤の主な仕事内容は、次のとおりです。

  • 安否確認
  • 緊急時の対応
  • 夕食の配膳
  • 就寝後の巡回
  • 事務作業

住宅型有料老人ホームは、夜勤の人員配置に規定がありません。そのため、老人ホームごとに配置人数が違うので、サービス内容も多少は変わってきます。

住宅型有料老人ホームの90日ルールとは?

90日ルールとは、老人ホームのクーリングオフのようなものです。90日ルールは、2024年度の老人福祉法改正時に法律で義務付けられるようになりました。

90日ルールでは、住居型有料老人ホームに入居して90日以内に退去した場合、前払い金を払い戻ししてくれます。

払い戻される金額としては、老人ホームで実際にかかったお金を引いたものです。

この記事の監修者

いいケアネット事務局

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