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ナーシングホームとは?~詳しく解説!~

「ナーシングホーム」この言葉を皆さんはお聞きになったことはありますか?まだまだ聞きなれない言葉ではないかと思いますが、
今回はこの「ナーシンングホーム」について説明します。

目次

ナーシングホームとは?

ナーシングホームとは、主に欧米での呼ばれ方で、日本ではまだ知らない方も多いかと思います。

この施設は一般的な高齢者施設では、介護士が中心となり24時間、要介護者の見守り含めた支援を行っていますが、介護士だけでなく、看護師を中心とした医療提供や看取りまで行う介護施設であることが特徴です。

例えば介護度が高く、寝たきり状態や重度の疾患の要介護者の場合、家族が行う在宅介護は非常に負担が大きく、継続していくことが難しい傾向にあります。
しかしナーシングホームの場合、これまで独立していた「医療」と「介護」が一体化し、24時間看護師がいる空間の中で過ごせる新しい施設として、最近注目を集めています。
「医療特化型高齢者住宅」とも呼ばれていますが、高齢者だけではなく、医療依存の高い方も対象になります。

ナーシングホームが生まれた背景

超高齢化社会と呼ばれる日本では、厚生労働省の調査によると、2040年に予測される年間死者数は約160万人。
さらにその中で病院で亡くなる方は全体の8割とも言われています。

令和元年(2019年)の調査では、60歳以上の約半数が「自宅で最期を迎えたい」と答えています。その内3分の1の方が「孤独死」を身近に感じています。
しかし実際には、自宅や施設で最期を迎える方は少なく、多くの方が病院で亡くなっています。
このギャップを埋めるために誕生したのがナーシングホームです。
(※参考 内閣府「令和元年版高齢社会白書」)

ナーシングホームの特徴

看護師と介護士が24時間体制で入居者の生活を支える、医療依存度の高い方や高齢者向けの施設です。
医療のニーズが高まる昨今、看護師が24時間体制で入居者を支える介護施設は増えてきています。

①看護師が24時間在中している
②24時間365日の見守り体制がある
③食事や介護サービスを受けられる
④バリアフリー構造
⑤全室個室

ナーシングホームのスタッフ

ナーシングホームには、主に以下の職種のスタッフが配置されています。
■看護師
■介護士
■生活相談員
■機能訓練指導員
■介護支援専門員(ケアマネジャー)

介護施設とその他の違い

他の介護施設よりも看護体制が充実しており、下記のような難病の方の受入れも行っております。

末期がん パーキンソン症候群
多発性硬化症 脊髄小脳変性症
進行性筋ジストロフィー症 プリオン病
ライソゾーム病 脊髄性筋萎縮症
慢性炎症性脱髄性多発神経炎 スモン
ALS(筋委縮性側索硬化症) 頸椎損傷
重症筋無力症 ハンチントン病
多系統萎縮症 亜急性硬化症全脳炎
副腎白質ジストロフィー 球脊髄性筋萎縮症
後天性免疫不全症候群 人工呼吸器を使用している状態
(睡眠時無呼吸症候群の方のシーパップは除く)

まとめ

ナーシングホームでは、対応できる疾病や医療的ケアも多く、介護度が高い方でも安心して過ごせることがポイントです。
終の棲家を求めている方にとっては新たな選択肢の一つとなっていくでしょう。

また「ナーシングホーム」と名乗っていなくても、運営会社によってはナーシングホームと同様のサービスを提供している施設もあります。
気になる介護施設があれば問い合わせを行い、入居できる状況であるか確かめてみましょう。

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この記事の監修者

いいケアネット事務局

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