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減塩対策のポイントは?基本やコツを分かりやすく解説

家族に高齢者がいる方にとって、気になるのが「健康上の問題」ではないでしょうか。特に、食生活における「塩分」は、高齢者の体に大きな負担を与えますので、減塩を検討している方が少なくありません。積極的に塩分を控えてて、高齢者の体に優しい食生活を意識したいものです。
そこで、本ページでは日常生活上でできる減塩のポイントについてご紹介します。塩に頼らずとも美味しい料理を楽しめるよう、参考にしてみてください。

目次

食材本来の味を楽しめる料理を意識する

高齢者の食事で減塩を目指すためにも、まずは「食材本来の味」を楽しめるような料理を意識してみてください。
例えば、みそ汁であれば具材を多くして風味豊かに仕上げたり、新鮮野菜や旬の素材を使用して味わい深い一品に仕上げるなどの方法があるでしょう。
塩分ではなく「食材のうまみ」を楽しめる料理なら、物足りなさを感じることなく食事を楽しめます。

塩分を含まない、もしくは低塩分のものを使う

ハーブやスパイスといった塩分を含まないもの、もしくはマヨネーズやケチャップといった低塩分の調味料を使用すると良いでしょう。
塩とは別の風味になるものの、料理次第で満足度の高いおかずになります。また、どうしても醤油や塩を使いたい場合は「減塩タイプ」の商品を使うことがおすすめです。

既製品や加工食品の使用を控える

既製品や加工食品には多くの塩分が含まれていることが多いため、使用を控えるようにしてください。
例えば、レトルトや加工肉(ウインナー・ベーコンなど)、外食の食品などは意外にも多くの塩分が含まれています。薄味に感じても、塩分を大量に摂取している可能性がありますので注意してください。

麺類のつゆは飲まない

ラーメンやかけうどんなど、麺類のつゆはなるべく飲まないようにしましょう。
麺類のつゆには多くの塩分が含まれているものです。「つゆは飲まない」を意識するだけでも、大幅な塩分カットを期待できます。
外出先での麺類はもちろんのこと、自宅で作ったつゆも注意してください。

塩分を多く使用する料理を避ける

塩分を多く使用する料理を避けることで、日常的に塩分を控えることができます。
例えば、漬物やカレー、梅干し、干物など、普段口にしているものの中には、大量の塩分が含まれているものがあります。そのため、なるべく上記の料理を避け、摂取する塩分量をコントロールしましょう。
また、「健康に良い」といわれているみそ汁や野菜ジュースなどにも、多くの塩分が含まれています。料理には、塩分に関する意外な落とし穴が多いので、注意してください。

カリウムの摂取を意識する

摂取する塩分量をコントロールするためにも、カリウムの摂取を意識してください。
カリウムには体内の塩分を体外に排出する働きがあり、塩分を控えたいと考えている方にとって重要な栄養素です。そのうえ、現代人には不足しやすい栄養素でもありますので、積極的に取りたい栄養素といえます。
ちなみに、カリウムが多く含まれている食品は「わかめ」「ほうれん草」「アボカド」など。カリウムは加熱によって流れ出しやすい性質を持っていますので、可能であれば加熱せずに食べることをおすすめします。

下味を工夫する

食事の際に「減塩」を意識したいのであれば、下味を一工夫してみましょう。
例えば、お肉の下味に塩ではなく、酒や香味野菜(にんにくなど)、うまみ調味料を活用するといった方法があります。塩とは異なり、濃いめの味付けにはなりませんが、食欲をそそる風味を感じられますので、減塩料理にありがちな「物足りなさ」に悩まされることがありません。
また、高齢者の食の好みに合わせて、レモンで酸味を効かせたり、唐辛子で辛味を取り入れたりするのも良いでしょう。

料理の風味や香りを意識する

減塩しながらも、美味しいお料理にするためには「風味」「香り」を意識することが大切です。
お肉や魚を焼き上げる際には、表面をこんがりとさせるような調理にすることにより、風味豊かな一品になります。
また、水溶き片栗粉でとろみをつけたり、味付きのジュレを使用することで、さらに味を濃く感じられますので、塩気の物足りなさをカバーしやすくなるでしょう。

おわりに

本ページでは「減塩のポイント」についてご紹介しました。
高齢者にとって塩分は負担の大きい存在です。また、病気のリスクを高める調味料でもありますので、日ごろから塩分控えめな料理を意識したほうが良いでしょう。
現在、高齢の方と一緒に生活している方は、本ページを参考にしながら高齢者に優しい食事を心がけてみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者

いいケアネット事務局

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