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財務省が介護報酬のマイナス改定を要求!居宅サービスに費用の増加が要因

 

介護費用・受給者集の現状

 

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介護費用は年々増加しています。平成19年度から27年度までで3.2兆円(+47.4%)増加しています。平成19年の約1.5倍の介護費用が発生していることになります。

このうち、特に伸びが大きいのが「居宅サービス」であり、増加した3.2兆円のうち、2.1兆円(+65.0%)増加しています。

 

介護保険受給者の増加や要介護度に比例して、介護費用が増えるなら良いですが、受給者1人当たりの費用の伸びについて焦点が当たっています。

受給者1人当たり費用の伸びについて

 

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訪問介護と通所介護サービスについては、受給者の伸びはもちろんありますが、1人当たりのサービス費用も増加しています。その内訳は処遇改善による加算や基本サービス費の増加が要因となっています。

サービス1回あたりの平均単位数は減少しているが、サービスの回数が多く提供されることで介護費用が増加しているという側面が伺えます。

 

重度者の利用割合が増えている訳ではないのに、1人当たりの費用が伸びている実態を見て、財務省は「不必要なサービス提供がなされている可能性がある。」と分析しています。

 

 

 

通所介護の適正化に向けて

 

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通所介護の事業所規模別で比較すると、小規模である方が1回あたりの単位数が多くなっています。しかし、規模が小さい事業所に通う利用者にとっては、機能訓練などの質の高いサービスを受ける割合が少ないのです。

 

これは、規模が小さいほど、サービス提供1回あたりの管理的経費が高いことが考慮され、基本報酬が高く設定されていることが要因と考えられています。

 

この課題に対しての改革の方向性(案)として、

通所介護について機能訓練などの自立支援・重度可防止に向けた質の高いサービス提供がほとんど行われていないような場合には、事業所の規模にかかわらず、基本報酬の減算措置も含めた介護報酬の適正化を図るべき。

と発表されています。

 

また、在宅サービスの提供体制についても争点になりました。

 

 

 

在宅サービスの提供体制について

 

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訪問会と・通所介護の被保険者1人当たりの給付費については、性別・年齢階級・地域区分を調整しても、全国平均と最大値との間で3~5倍の差があります。

一方で、訪問介護・通所介護をはじめとした居宅サービスについては、総量規制などの自治体がサービス供給量をコントロールする仕組みがまだ十分ではありません。

 

介護費の地域差が大きいが問題となっており、この地域差を縮減させるために、在宅サービスについても総量規制や公募制などのサービスの供給量を自治体がコントロールできる仕組みを導入すべきであるという改革の方向性(案)が発表されています。

 

 

 

まとめ

 

高齢者が増え続けることで、介護費用は年々増加してくのに合わせて、年々保険料も上がっていきます。2020年度には6,771円、2025年には8,165円に上昇すると見込まれています。

 

上がり続けるサービス費用額を適正化して、無駄遣いを減らすのが政府の仕事でもあります。必要な部分には加算して、不必要な部分には減算をしていくことで、より効率的な介護保険制度に近づいていくでしょう。

 

介護事業者や経営者は、時代の流れや政府の動きを見ながら、どのように収益や利益率を上げていくのか常に考えておく必要がありそうです。

 

 

参照:

http://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia291025/01.pdf

この記事の監修者

いいケアネット事務局

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