「最近、腰や膝に負担を感じて家事が辛い…」
「思うように身体が動かないし、趣味の園芸も諦めようかな…」
このような悩みを持つ方も多いでしょう。
年齢を重ねると、筋力の低下により、日常生活のちょっとした動作が負担に感じられることがあります。
そこで役立つのが「マッスルスーツ」です。マッスルスーツは、動作をアシストする装着型の補助器具で、利用者の体の負担を軽減して自立した生活をサポートします。
この記事では、マッスルスーツが高齢者にもたらす具体的な効果や安全性、費用から導入方法まで詳しく解説します。
まだまだ元気に過ごしたいあなたの想いを実現するため、一緒にマッスルスーツの可能性を確認しましょう。
マッスルスーツとは?【高齢者も使える】
マッスルスーツは、空気圧で動く人工筋肉を使って身体の動きをサポートする装着型の機器です。
マッスルスーツの特徴は以下のとおりです。
項目 | 特徴 |
---|---|
サポート方法 | 圧縮空気で収縮する人工筋肉が、テコの原理により腰や膝の動きをサポート |
電源 | ・電源不要タイプ(空気圧で動作) ・電源必要タイプ(バッテリーで動作) |
重量 | 約3~7kg |
防水性 | あり |
使用シーン | 日常生活で気軽に使用可能 |
装着方法 | 腰に巻くタイプ、背負うタイプなど用途に応じて選択可能 |
マッスルスーツは、介護現場や物流業界など幅広い分野で多く導入されています。しかし、使用する場所や年齢に制限がないほか、装着方法も難しくないため、高齢者でも日常使用が可能です。
マッスルスーツが高齢者に与える効果
マッスルスーツは高齢者の動作を補助し、暮らしの質を高めるサポートをします。効果の内容は以下のとおりです。
- 日常動作での体の負担を軽減
- プライベートの充実
ここでは、マッスルスーツの効果を詳しく解説します。
日常動作での体の負担を軽減
マッスルスーツは、高齢者にとって負担の大きい中腰作業や立ち上がり動作を効果的にサポートが可能です。
掃除機をかける際の前かがみ姿勢や、椅子から立ち上がる動作において、腰や膝への負荷を大幅に軽減できるのが特徴です。慢性的な腰痛や膝痛の予防・緩和につながり、痛みを理由とした活動制限を避けられます。
また、体への負担が軽くなることで疲労が蓄積しにくくなり、ふらつきや転倒のリスクも低下します。
日常動作が軽くなれば、高齢者は自宅での生活を安心して続けられるでしょう。
プライベートの充実
マッスルスーツは、プライベートな時間の充実にも貢献します。
例えば、腰や膝に負担がかかる園芸やDIYなどの趣味を控えていた場合、マッスルスーツの着用で安心して活動を再開できるようになります。
また、孫の抱っこや遊び相手をする際にも、マッスルスーツを着用すれば、持ち上げる・しゃがむといった動作が楽になり、家族との大切な時間をより長く楽しめるでしょう。
このように、マッスルスーツは、プライベートのシーンにも幅広く活用できます。
マッスルスーツを高齢者が利用するメリット・デメリット
高齢者がマッスルスーツを利用する際には、多くの利点がある一方で考慮すべき課題もあります。
導入前にメリットとデメリットを理解しましょう。
メリット
高齢者がマッスルスーツを利用するメリットは、以下のとおりです。
- 装着方法をすぐに覚えられる
- 防水加工と防塵性で長く使える
- 動きの制限が減って気持ちが前向きになる
リュックサックのように背負ってベルトを締めるだけなので、装着と操作が簡単です。慣れれば高齢者の方でも10秒程度で装着できます。
また、マッスルスーツは防水・防塵仕様なので、屋外や水回りの作業でも使用可能です。頻繁なお手入れが不要なため、体力に不安のある高齢者の方でも負担なく長く使い続けられます。
さらに、腰やひざの負担が軽減されれば「また動ける」という実感が得られます。体を動かすのがおっくうだった高齢者の方でも、気持ちが前向きになりやすいです。
デメリット
高齢者がマッスルスーツを利用するデメリットは、以下のとおりです。
- 初期費用が高い
- 装着までの準備に時間がかかる
- 装着時に違和感を持ちやすい
マッスルスーツの導入における主なデメリットは、初期費用の高さです。マッスルスーツ1台の価格は約10万〜60万円程度で、購入時に大きな負担となります。
また、機種によっては手動で空気を注入する手間や、装着時のベルト調整などの準備が必要です。さらに、装着初期は動作に違和感や、着用時に窮屈感を感じる方もいます。
しかし、こうした課題は、継続的な使用と適切なサポート体制を整えれば、徐々に解決に向かうケースがほとんどです。
マッスルスーツは高齢者介護の負担軽減にも役立つ
マッスルスーツは高齢者の自立支援だけでなく、介護者の身体的負担を大幅に軽減する効果があります。
在宅介護や老老介護では、介護者自身も高齢であることが多く、体力的な限界を感じながら介護を続けるケースが増えています。
マッスルスーツを活用すれば、以下の介護時にかかる負担の軽減が可能です。
- 排泄介助
- 移乗介助
- 入浴介助
とくに腰に負担のかかる動作をサポートし、介護者の腰痛予防に大きく貢献します。
実際に多くの介護施設でマッスルスーツが導入されており、職員からは「腰への負担が軽減された」「業務の効率がよくなった」という声が数多く報告されています。
また、機械的な介護リフトと違い、人と人との温かみのある介助を保ちながら負担軽減できる点も評価できるでしょう。
このように専門施設での豊富な実績が積み重なっていることから、家庭での介護においても安心して活用できる信頼性の高いアイテムといえます。
マッスルスーツを導入している介護施設をお探しの方は、高齢者向けの介護施設の情報を多数掲載する「いいケアネット」をご活用ください。無料で利用でき、希望に合った施設を探すサポートをいたします。
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マッスルスーツの費用と導入方法
マッスルスーツの価格は機能性に応じて大きく異なるのが特徴です。
軽量なサポートタイプでは2万円台から、本格的なアシスト機能を搭載したモデルでは60万円を超える製品まで幅広く展開されています。
初期費用を抑えたい場合は、月額5,000円程度のレンタルサービスや自治体の補助金制度を活用する方法もあります。
購入前には必ず試着・体験会への参加やレンタルから始めましょう。
実際に装着して効果を確認できるため、体型に合うサイズや使用感を事前に把握でき、購入後の失敗を防げます。
高齢者には操作に慣れるまで時間がかかることもあるため、まずは短期レンタルで効果を確認した上で、本格導入を検討すると安心です。
マッスルスーツの着用で高齢者や介護者の負担を軽減させよう【まとめ】
腰や膝への負担を減らし、趣味や家事を楽しむ時間を取り戻せるのがマッスルスーツの魅力です。装着も簡単で、日常生活や介護の負担を大幅に軽減できます。
あなたやご家族の暮らしをより快適にする選択肢の1つとして、マッスルスーツの導入を検討してみてください。
なお、介護に限界を感じている場合は、介護施設の入居も視野に入れると良いでしょう。専門的な環境とプロのケアが揃った介護施設に入居すれば、高齢者の安全性と生活の質を確保できます。
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