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訪問看護の「別表7」とは?どの保険が適用される?疾病や年齢ごとに解説

「訪問看護の別表7とは?どんな疾病が含まれる?」と気になる方も多いのではないでしょうか。

訪問看護の「別表7」に該当する場合、訪問看護を医療保険で利用できる、高額療養費制度が適用されるなど、さまざまななメリットがあります。

今回は、訪問看護の「別表7」に含まれる主な疾病や、該当する場合に受けられる特例について解説します。

適用される保険や、その他の疾患の違いも解説しますので、ぜひ参考にしてください。

訪問看護の「別表7」とは

訪問看護の「別表7」は、厚生労働大臣が定める「特掲診療料の施設基準等別表第7号」をまとめたものです。

「別表7」に含まれる疾病は以下のとおりです。

  • 末期の悪性腫瘍
  • 多発性硬化症
  • 重症筋無力症
  • スモン
  • 筋萎縮性側索硬化症
  • 脊髄小脳変性症
  • ハンチントン病
  • 進行性筋ジストロフィー症
  • パーキンソン病関連疾患
  • 多系統萎縮症
  • プリオン病
  • 亜急性硬化性全脳炎
  • ライソゾーム病
  • 副腎白質ジストロフィー
  • 脊髄性筋萎縮症
  • 球脊髄性筋萎縮症
  • 慢性炎症性脱髄性多発神経炎
  • 後天性免疫不全症候群
  • 頸髄損傷
  • 人工呼吸器を使用している状態

65歳以上、及び40歳~64歳の方で介護保険の認定を受けている場合であっても、別表7の疾病に該当し、主治医が特別訪問看護指示書を作成した場合は「医療保険」の対象となります。

医療保険が適用されることで、介護保険よりも訪問看護を利用できる回数が多くなったり、複数の訪問看護事業所のサービスを受けられたりするメリットがあります。

訪問看護の「別表7」に該当すると受けられる特例

訪問看護の「別表7」に該当する場合、以下4つの特例を受けられます。

  • 訪問看護を医療保険で受けられる
  • 週4日以上の訪問が可能になる
  • 高額療養費制度が適用される
  • 様々な介護サービスを活用できる

それぞれどのようなメリットがあるか、具体的に解説します。

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目次

訪問看護を医療保険で受けられる

「別表7」に該当する疾病(例:末期の悪性腫瘍、筋萎縮性側索硬化症など)を持つ方の場合、訪問看護を医療保険で受けることが可能です。

要介護認定を受けた場合、通常は介護保険が優先されるものの、「別表7」に該当する場合は特例として医療保険が適用されます。

介護保険は他の介護サービスに充てられるため、総合的に充実した医療サービスを受けることが可能です。

週4日以上の訪問が可能になる

訪問看護の「別表7」に該当する場合、医療保険による訪問回数制限が緩和されます。

週4日以上の頻度で訪問看護サービスを受けられるため、日常生活における不安がある方にとって心強い味方となるでしょう。

最大3箇所における訪問看護ステーションの利用ができることも、訪問看護の「別表7」に該当する場合に特例として受けられる大きな恩恵です。

高額療養費制度が適用される

訪問看護の「別表7」への該当により、医療保険が適用されることで、同時に高額療養費制度の対象となります。

高額療養費制度とは、1日複数回における訪問や、医療機関や薬局の窓口で支払った額がひと月で上限額を超えた場合に超過分の金額を支給する制度です。
(参照:厚生労働省保険局|高額療養費制度を利用される皆さまへ

高額療養費制度の活用により、訪問看護を頻繁に利用する方でも医療費の自己負担を抑えやすくなります。

様々な介護サービスを活用できる

医療保険で訪問看護を受けることで、介護保険の支給限度額に余裕が生まれ、様々な介護サービスを活用できるようになります。

訪問看護のサービスを受けつつ、自身の健康状態にしたがってデイサービスや訪問リハビリテーションを利用できるのは大きなメリットです。

医療・介護の両面で手厚いサポートを受けられるのは、訪問看護の「別表7」へ該当する方にとって大きな恩恵の一つと言えるでしょう。

訪問看護の「別表7」に該当する場合の注意点

訪問看護の「別表7」に該当する場合、以下の点に注意が必要です。

  • 介護保険との併用はできない
  • 訪問回数の増加によって金銭的負担が大きくなるケースがある
  • 疾病や症状によっては別表7に該当するとみなされない可能性がある

訪問看護を医療保険で受ける場合、医療機関の判断や保険者の審査によって適用可否が決まるため、事前に主治医や保険者へ確認することが大切です。

また訪問回数が増えると、一時的な自己負担額が高くなる可能性があるため、ケースによっては限度額適用認定証の活用を検討しましょう。

訪問看護の「別表7」とその他の疾患の違い

「訪問看護の別表7と別表8は何が違う?」と疑問に思う方も多いでしょう。

以下では、訪問看護の「別表7」と以下2つの疾患の違いについて解説します。

  • 特定疾病(16特定疾病)との違い
  • 別表8(特掲診療料施設基準等別表第八)との違い

特定疾病(16特定疾病)との違い

「特定疾病」は、40歳以上65歳未満の第2号被保険者が介護保険を利用できる以下16種類の疾病における総称です。

  • がん
  • 関節リウマチ
  • 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
  • 後縦靱帯骨化症
  • 骨折を伴う骨粗鬆症
  • 初老期における認知症
  • 進行性核上性麻痺・大脳皮質基底核変性症・パーキンソン病
  • 脊髄小脳変性症
  • 脊柱管狭窄症
  • 早老症
  • 多系統萎縮症(MSA)
  • 糖尿病性神経障害・糖尿病性腎症・糖尿病性網膜症
  • 脳血管疾患
  • 閉塞性動脈硬化症
  • 慢性閉塞性肺疾患
  • 両側の膝関節または股関節に著しい変形を伴う変形性関節症

上記の疾病は加齢に伴って発症しやすく、要介護状態となるリスクが高いとされています。

一方「別表7」は、要介護認定を受けた65歳以上や特定疾病の40〜64歳の方が、指定された20の疾病・状態に該当する場合に医療保険で訪問看護を受けられる制度です。

特定疾病は介護保険適用の条件となる疾病であるのに対して、別表7は医療保険適用の対象となる疾病を指します。

別表8(特掲診療料施設基準等別表第八)との違い

訪問看護における「別表8」は、特定の状態における医療的ケアが必要な状態を示すものです。

「別表8」における具体例を挙げると、以下のケアを受けている状態が該当します。

  • 在宅麻薬等注射指導管理
  • 在宅腫瘍化学療法注射指導管理または在宅強心剤持続投与指導管理若しくは在宅気管切開患者指導管理
  • 在宅自己腹膜灌流指導管理
  • 在宅血液透析指導管理
  • 在宅酸素療法指導管理
  • 在宅中心静脈栄養法指導管理
  • 在宅成分栄養経管栄養法指導管理
  • 在宅自己導尿指導管理
  • 在宅人工呼吸指導管理
  • 在宅持続陽圧呼吸療法指導管理
  • 在宅自己疼痛管理指導管理
  • 在宅肺高血圧症患者指導管理

「別表7」は特定の疾病をまとめた総称であるのに対し「別表8」は特定の医療的管理や処置が必要な状態をまとめた総称です。

「別表8」に該当する場合、訪問看護の回数や時間の制限が緩和され、1日における複数回または長時間の訪問が可能となります。

また「別表8」のみ該当する疾病の場合は介護保険が適用され、「別表7」と重複する疾病の場合は医療保険が適用されます。

まとめ|訪問看護で適用される保険の内容や種類を押さえておこう

訪問看護の「別表7」に該当する場合、医療保険による回数制限が緩和され、週4日以上にわたる訪問看護サービスを受けられます。

また訪問看護に医療保険が適用されるため、介護保険の支給限度額に生まれた枠を使って様々な介護サービスを活用することも可能です。

該当する方は、訪問看護を医療保険で受けるためにも、主治医に特別訪問看護指示書を忘れずに作成してもらいましょう。

「別表7」に関する方が活用できる介護施設・サービスを探すなら、「いいケアネット」がおすすめです。また、介護について役立つ情報を発信している「いいケアジャーナル」もあわせてチェックしてみてください。

訪問看護の「別表7」に関してよくある質問

訪問看護はどの保険が優先される?

要介護認定を受けた方には、通常の場合介護保険が優先で適用されるものの、別表7に該当する疾病の場合は、年齢に関係なく医療保険が適用されます。

別表7に該当する場合に受けられる特例を活用することで、介護保険の支給限度額を他のサービスに充てられるようになり、より手厚い医療的ケアを受けることが可能です。

「別表7」に該当する場合も保険が適用されないことはある?

「別表7」に該当する場合、基本的には医療保険が適用されます。

しかし、訪問看護指示書に該当する疾病名や詳細が正確に記載された診断書を用意できない場合、適用が認められないことがあります。

指示書には、必要な情報が正確に記載されていることを確認しましょう。

訪問看護の自己負担額はどれくらい?

医療保険が適用される場合、訪問看護における自己負担額は総費用における1〜3割となります。

訪問看護における「別表7」に該当すると同時に、高額療養費制度の対象となる場合は自己負担額の上限が設けられるため、経済的な負担も軽減されるでしょう。

この記事の監修者

いいケアネット事務局

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