介護専門家が答えるQ&A

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難聴の段階と種類について

「耳が聞こえにくい」「物音の聞き取りが難しい」など、度合いに関わらず難聴に悩まされている方はいます。
日常生活を送るうえで「聞こえにくい」「聞こえない」といった状態は不便であるもの。なるべくなら発症したくない症状といえるでしょう。
そんな難聴は、実は放置することで進行してしまいます。難聴が進行すると、より聞こえにくい状況に陥ってしまうのはもちろんのこと「事故」を引き起こす原因となるため、注意しなければなりません。
今回は難聴の段階や種類についてご紹介します。

難聴は年齢が上がるほど発症しやすい

難聴は年齢が上がるほど発症しやすい症状の一つです。
実際、65歳を超えると発症者が急増し、70代では全体のおよそ7割が難聴に悩まされているとされています。
もちろん、若い世代の難聴が0であるというわけではありませんが、高齢者の方が圧倒的に発症率が高いのが現実です。

難聴の段階

一口に「難聴」といっても、いくつかの段階に分類され、それぞれの具体的な症状は異なります。
ここからは、難聴の段階について解説します。

軽度

聴力レベルが30~50dbにある段階です。
「ささやくような声」「小さな声」などを聴きとるのが難しい状態ではありますが、日常生活に大きな支障をきたすほどではありません。

中等度

聴力レベルが50~70dbにある段階です。
会話の聞き取りが難しくなり、補聴器の使用が必要になることが多いです。

高度

聴力レベルが70~90にある段階です。
一般的な補聴器では、会話の聞き取りが難しい状態。高出力の補聴器が必要になることがほとんどです。

重度

聴力レベルが90db以上にある段階です。
この段階に至ってしまうと、高出力の補聴器でも効果が現れないため、「人工内耳」が必要になります。

難聴の種類

難聴にはいくつか種類があります。それが「伝音難聴」「感音難聴」「混合性難聴」の3つです。
それぞれ特徴が異なるため、それぞれをよくチェックしておきましょう。

伝音難聴

伝音難聴とは、外耳もしくは中耳に異常があることから音が聞こえにくくなるというものです。
主な原因として挙げられるのが「外耳炎音」。耳に異常が生じ、それに伴い鼓膜穿孔を発症します。その結果、外耳炎音につながり、伝音難聴に陥ってしまうのです。

感音難聴

感音難聴の発症は「神経」が関係しています。内耳もしくは中耳と脳の神経経路が関わった問題で、蝸牛と呼ばれる部分の中にある内耳の毛が損傷することで引き起こされるのです。
感音難聴の具体的な原因は実に様々であるのが特徴。「感染症」「加齢」「音の大きい環境に長時間滞在」などが主な原因として挙げられます。

混合性難聴

混合性難聴は、「伝音難聴」と「感音難聴」の2つが原因となって引き起こされる障害です。現在の医療では、完全に回復するのは難しく、まだまだ多くの課題があります。

難聴による危険性とは

難聴は「耳が聞こえにくくなるだけ」と、認識されがちですが、実は難聴が原因で非常に危険な事故を引き起こす場合もあります。
ここからは、考えられる危険性についてご紹介します。

転倒の危険性

耳が聞こえにくくなるだけで、転倒のリスクが上昇します。
難聴に陥っている方は、健常者と比較すると「全体の環境」を認識するのが難しくなるといわれています。その結果、転倒しやすくなり怪我をする可能性があるのです。
実際、米国における研究結果では、「軽度の難聴の方は、転倒した経験が健常者の3倍あった」とされています。
そのうえ、転倒の際に軽度の怪我で済むとは限りません。場合によっては、骨折する可能性がありますし、頭を強く打った場合は意識不明、死亡といった最悪の事態を引き起こすことも考えられます。

認知症のリスクが上昇

あまり知られていませんが、難聴と認知症には深い関係があるとされています。
アメリカのコロラド大学のとある教授は、たとえ難聴の段階が軽度であったとしても、脳の「聴覚領域」は弱体化しているのが事実。本来別の役割を持つ脳の部分が、聴覚領域のサポートに回ってしまい、認知症の原因となるのでは、という仮説を立てています。
実際、軽度難聴の認知症リスクは健聴の2倍、中度難聴が3倍、抗重度難聴が5倍となっているため、認知症と難聴のつながりは0とはいえません。

おわりに

今回は、難聴の段階や種類について解説しました。
一口に「難聴」といっても、いくつか段階や種類があるため、症状や深刻さがすべて同様というわけではありません。
そのため、発症してしまった場合は、これ以上進行しないよう、予防することが大切となります。さらに、現代の医学では、難聴を完全に治すことは難しいのが現状。発症を防ぐことから意識することも重要といえるでしょう。
また、難聴はあらゆる事故を招く障害でもあるため、仮に軽度であったとしても安易に捉えるのは危険です。
ぜひ、今回ご紹介した内容を参考にしながら気になる症状がありましたら、耳鼻咽喉科へ受診してみてはいかがでしょうか。

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