紀州田辺うめ振興協議会はこのほど、そしゃくする力が弱い高齢者のために食べやすい介護食として「とろりうめぼし(仮称)」(1月に特許申請済)を開発した。
従来の梅干しは果皮の硬さや種のほか塩分などが原因で高齢者施設では敬遠され、また、練り梅も見た目の悪さから食欲不振につながっていたが、同協議会が開発したとろりうめぼし(仮称)は、消費者庁の嚥下困難者用食品の規格基準内に収め、塩分8%で、種と皮を取った果肉とゲル化剤を混ぜることで、とろみがありつつも梅干しの形状を保ち、本物そっくりに仕上げている。冷凍保存されているが、常温約30分で解凍可能とのこと。
梅干しは視覚的な刺激が強いため見ただけで塩味や酸味を思い出し、食欲促進に効果があると期待されている。さらに唾液が増えることで食べ物が飲み込みやすくなり、口腔内を清潔に保つことができるようだ。
介護食用の梅干しを開発―紀州田辺うめ振興協議会
あわせて読みたい記事
-
高齢者が食べられないときに食欲を回復する方法!食欲不振の原因や対策法を解説
介護をしている高齢者が急に食べられなくなり、食欲を回復する方法を調べていませんか。 食事ができなくなると栄養が行き届かなくなり、命にかかわる可能性も考えら...
-
高齢者の肺炎の特徴とは?風邪との違いや具体的な予防策などを解説!
高齢者の肺炎の特徴は、一般的な肺炎よりも初期症状に気づきにくい傾向があります。 しかし、介護と仕事を両立している家庭ではとくに「不在にしているタイミングで...
-
デイケアのメリットとデメリットは?デイサービスとの料金の違いも解説
「最近、親の体力が落ちてきて、自宅での介護が大変だ」 「リハビリを受けさせたいけど、送り迎えが難しい」 このようにお悩みの方もいるでしょう。 デイ...
-
老人ホームの探し方|より良い施設を選んで豊かな老後を過ごそう
高齢化の進む日本では、数多くの老人ホームが運営されています。令和5年10月1日時点での有料老人ホームの数は、全国で17,833施設にものぼります。(文献1) ...