有料老人ホームへ入居する際に立地条件は重要なポイントです。都会、郊外、田舎、さらには、住み慣れた町に近い、家族が住む街に近い、この5つに大別できるといえます。
それぞれのメリットがデメリットになる場合もありますから、入居される方が望まれる暮らしを最優先に、立地条件を考えることが大切です。
このとき注意すべきなのは、今現在健康であるときと介護が必要になったときでは、価値観や物事の考え方に変化が現れる可能性があることです。
10年、20年先の生活を想定したり、訪問する家族の意見も考慮してご検討ください。
最近は、駅近の有料老人ホームも人気です。家族が通いやすいなどの利点があります。
有料老人ホームの設備は、入居される方の生活スタイルによって、必要となるものもさまざまです。
もし将来介護が必要になったとき、どのような設備でどのようなサービスを受けられるのか、ということを確認するのも大切です。
ただし、たくさんの設備がある施設ほど費用も高額になります。まずは希望する設備をあげて、ご予算と合わせて検討しましょう。
居室 | 共用設備 | 介護設備 |
---|---|---|
トイレ、お風呂、洗面、収納スペース、キッチン、テレビ・エアコン、ナースコール他 | 浴室、医務室、理美容室、エレベーター、食堂、談話室・和室・茶室、ガーデニング他 | 一時介護室、リハビリテーションルーム、介護用浴室 他 |
医療機関ではない有料老人ホームでは医療行為を受けることはできませんが、有料老人ホームには必ず提携医療機関があり、入居者の健康管理や緊急時の医療対応などをしています。
そこで、提携、連携する病院に、自身の必要とする診療科があるかどうか、必要な診療科がない場合はどのように対応して貰えるかなどを確認する必要があります。また毎日の健康をサポートする看護師のことも忘れてはいけません。
提携医療機関 | ホーム内の対応 | その他 |
---|---|---|
・緊急時の医療体制は ・夜間や休日の対応は ・対応できる診療科目は何か ・対応できない診療科目がある場合は? ・提携医療機関までの距離(所要時間)は |
・居室の緊急通報システムの設置場所は ・夜間や休日の対応について ・入院が必要となった場合、どれだけの対応をしてもらえるのか |
・健康診断は年何回? ・往診可能な診療科目は? ・日常の健康管理は? |
食事は生活を豊かにする重大な要素です。
パンフレットの華やかな写真に目を取られずに、以下の事柄を確認してください。
上記の有無のほか、可能であるなら別途料金は発生するのか、発生するならいくらなのか。
生きていく上で一番大切なお食事。体験入居の際には必ず食事がおいしいかチェックしましょう。
入居者がホームで楽しく過ごせるかは、設備やサービスのほかに、スタッフの表情、対応があります。初めてホームを訪れたときに、笑顔できちんと挨拶をしていたでしょうか?スタッフ一人ひとりの笑顔が、ホームの雰囲気を作るといっても過言ではありません。
それと、ホーム運営の責任者であり、スタッフの上司である施設長の人柄も大切です。スタッフが気持ちのよい笑顔で対応できるか否かは、施設長にも大きく関係します。
介護に対する考え方や入居者に対する考え方、接し方などといった介護理念をスタッフにどう浸透させているのか、スタッフのレベルアップのために行っていること、スタッフに対する思いやりなど、見学や体験入居の際に、直接施設長に聞いて見てください。
会話をすることで、施設長の人柄、考え方に触れることができるはずです。
有料老人ホームに入居すると、たとえ居室が個室であっても、たくさんの入居者との集団生活を行うことになります。なかには、一人暮らしが長く集団生活には馴染めない、社交的ではない、など集団生活が苦手な方もいらっしゃるでしょう。また、集団生活では、人間関係でのトラブルは多かれ少なかれ存在するものです。 ただし、何十年と異なる生活をしてきた人々と一緒に住むのですから、気の合う人、合わない人がいるのは当然のことです。 自分の考えとは違っても受け入れられるよう心にゆとりを持ち、できるだけ多くの付き合いを大切にしようとする姿勢が必要になることを心に留めておきましょう。
ホームでの暮らしを、毎日楽しく有意義なものにするには、設備やスタッフの対応も大切ですが、一緒に生活する入居者の姿も大切なポイントとなります。
先に入居されている高齢者の表情はイキイキしていますか?この点はパンフレットやスタッフ側の説明では本当のことはわかりません。
見学、体験入居の際は、設備や費用のことだけでなく、入居者の表情や雰囲気も見てみましょう。
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